信号機のない横断歩道

東京五輪・パラリンピックもいよいよ来年となりスポーツ観戦が好きな私も今から楽しみです。ラグビーW杯の開会式も素晴らしく、五輪・パラリンピックに益々期待です。

ところで最近、「五輪・パラリンピックを来年に控え、信号機のない横断歩道での一時停止違反の取り締まりを全国で強化する」という新聞記事を読みました。信号機のない横断歩道で歩行者がいる場合、欧米では一時停止が当たり前であるのに対して、日本では歩行者優先の意識が浸透しておらず年間摘発件数は14万件にのぼるそうです。「当然車は歩行者に道を譲るだろう」と思った外国の観戦者が交通事故に遭うのを防ぐため取り締まりを強化するとのことです。

道路交通法では、信号機のない横断歩道を渡ろうとする歩行者や自転車がいる場合、車は一時停止して歩行者らを通行させる義務があります。違反者には反則金9000円が科せられ、悪質なケースでは懲役や5万円以下の罰金になる場合もあります。

車の運転には相当な緊張やストレスが伴う。そのような中、歩行者や他の自動車の運転手は名前も知らない他人なので、運転手は攻撃性を発現させてしまう傾向があるという見解もあるようです。煽り運転の危険性が問題視されていますが、こうした衝動が現れた最たるものかと思います。私も運転する際は、改めて気を付けようと思います。

弁護士 藤井若奈