校則への疑問は民主主義を学ぶチャンス

学生の頃、校則に疑問を持った経験はありますか?

先日、以下のようなニュースを読んで、私自身の中学時代を思い出しました。

https://www.nishinippon.co.jp/sp/nnp/national/article/484069/

私が中学生の頃、周囲の学校で男子の頭髪規制(丸刈り)がなくなっていくなか、私の通っていた中学校では未だ男子生徒は丸刈りという頭髪規制がありました。

私がちょうど入学した頃には、丸刈り規制をやめるべきでは?という問題提起があり、生徒会でも話し合いがなされていたようでした。

そこで、丸刈り規制をなくすために、生徒会が考え出したのが、頭髪規制をなくしても、風紀が乱れない、私たちはきちんと自分たちでルールを遵守できる、ということを学校にわかってもらおうという運動だったように思います。

その結果、卒業する前に、男子の丸刈りという頭髪規制は撤廃されました。

今から思い返せば、この出来事は、私がルールというものに関心を持ち始めるひとつのキッカケになったように思います。

校則というのは、学校という一つの社会の中のルールで、それをどう決めるか、どうしてそんなルールがあるのか、どうして守らないといけないのか、、

まさに、学生が社会やルールについて学べる絶好の機会であるように思います。

ご紹介した記事で、長野県の中学教諭の方が「校則や活動を生徒に任せていかないと主権者意識は育たない」と仰られていて、確かにその通りだなと思いました。

最近、学校教育は締め付けも多く、現場の先生方の悲痛な声も聞こえてくるところですが、、、

生徒を押さえつけ、諦めることばかり覚えさせるような経験ではなく、ルールとは何か、どうやって変えていくのかを学べる経験になればいいなと思います。

 

弁護士 奥井 久美子