高等教育無償化により、また一つ日本は国際競争力を下げる

幼児教育無償化及び待機児童解消は、少しでも早くやり遂げないといけないと思います。幼児教育は、教育だけでなく、保育という面もあり、母親の仕事復帰に必要不可欠だからです。仕事復帰したい人全員が仕事へ復帰できることは、その人にとっても、日本にとってもメリットです。

一方で、高等教育は、全く異なります。つまり、高等教育は、教育のみをするところです。これに税金を投入し、勉強する気がない若者に高等教育を受けさせても、なにひとつメリットありません。唯一、一時的に通う学校が儲かるくらい。

しかし、一時的です。学校から輩出される学生の質が下がれば、就職出来ない学生がふえ、その大学にいきたくない学生がふえる。そうして、結局、大学は衰退するのです。残念ながら、日本トップの大学である東大、京大も衰退一直線です。

当たり前です、高等教育は、学生に高等教育をして、社会に役に立つ教育を受けた学生を輩出するためにあります。

このままだと、ただでさえ、日本の大学はレジャーだと、世界から馬鹿にされているのに、そのレジャーに、学費がかからないからいいかと参加する学生が増えるんです。4年間遊び抜いた学生がたくさん増えるだけ。税金をつかって、、、、。

結局、つぶれかけている大学の救済が本当の狙いではないかという、財政拠出です。

これまでとおり、大学に関わらず、どこ分野も同じです。補助金助成金等の国からのお金を貰うことに腐心し、本来の目的を忘れてしまい、国際競争力のない、日本の国からお金を貰うことにしか出来ない企業等になる。そして、世界では、全く通用しなくなる。

高等教育も、このようないつもの道筋を邁進してきました。もしかしたら、なんとかなるかもという最後の改革もないようです。残念ですが、まともな人は日本の大学を選ばない時代がくるまで、あと10年もかかりませんね。

弁護士 飛渡 貴之