弁護士費用特約

事例に近いお悩みをお持ちの方、
まずご相談ください

事案の内容

弊所で受任した交通事故事件についてご紹介します。
交通事故事件は、法律事務所の多くが取り扱っている事件です。しかし、皆様の中には、「そもそも保険会社が示談交渉を代行してくれるのにわざわざ弁護士に依頼する必要があるのか。」「こんな小さな事故でわざわざ弁護士を付ける必要はないのではないか。」といった疑問をお持ちの方がいると思います。
そこで、今回は、弊所で解決した交通事故事件を題材として、これらの疑問点にお答えしたいと思います。

事案の概要

本件の依頼者(交通事故事件の被害者)は、個人事業を営んでおり、事故当日、顧客宅に車で向かっていました。顧客宅までは狭い住宅街の道路を縫うようにして進む必要がありました。顧客宅付近に到着すると、建設会社の作業員が、顧客宅周辺の家屋に補修工事をしていました。建設会社のトラックが路上に駐車し、また、建設資材もむき出しの状態で道路に置いてありました。そのため、ただでさえ狭い道路がさらに狭くなっていました。
依頼者は、事故を回避すべく、建設会社の作業員に誘導を依頼しましたが、その作業員は誘導しようとしませんでした。依頼者が何度か依頼した結果、その作業員は渋々誘導を開始しましたが、その作業員の誘導は雑なものでした。その結果、依頼者の運転していた車が道路にむき出しで置かれていた建設資材と接触し、車のフロントバンパーが損傷してしました。
依頼者は、誘導した建設会社の作業員に責任を取るよう求めましたが、その作業員は、依頼者の責任である旨を述べて、その場から逃げてしまいました。その後、依頼者はその建設会社に何度も電話しましたが、建設会社が電話に出ることはありませんでした。

受任までの流れと弁護士費用特約の主なメリット

弊所は、依頼者から電話で相談を受け、上記事情を確認しました。それとともに、依頼者が弁護士費用特約に加入しているかどうかを確認しました。
弁護士費用特約とは、交通事故で発生した弁護士費用を一定額まで負担してくれる特約です。弁護士費用特約の主なメリットとして、①自己に過失がない場合でも示談交渉を依頼できること、②通常であれば弁護士費用の支払で赤字になるような案件であっても弁護士に依頼できることが挙げられます。

①について

交通事故が発生した場合、自己に過失があるときは、自己が加入する保険会社の担当者が示談交渉を代理してくれます(テレビCMでもよく見かけますよね)。しかし、自己に過失がない場合は、弁護士法の規定により、自己が加入する保険会社の担当者は示談交渉を代理できません。結局、この場合は、自分で示談交渉をするか、弁護士に依頼して示談交渉をするかの2択になります。ただ、専門的な示談交渉を自分で行うのは非常に困難です。この点、弁護士費用特約に加入していれば、自己に過失がない場合でも示談交渉を依頼できるので、自分で示談交渉をする必要がなくなります。

②について

弁護士費用特約に加入していなくても弁護士に依頼することはできますが、その場合は弁護士費用が全額自己負担になります。弁護士費用は事務所により異なりますが、着手金(事件に着手するための費用で、成功するかどうかを問わず発生します。)だけでも20万円以上かかる事務所が多いです。そうすると、交通事故事件で加害者に請求する金額が20万円以下の場合、着手金の支払だけで赤字になってしまいます。弁護士費用特約に加入していれば、一定額までは弁護士費用の自己負担がないため、通常であれば弁護士費用の支払で赤字になるような案件であっても、弁護士費用を気にせずに依頼することができます。

解決までの流れ

本件における弁護士費用特約の活用

本件では、依頼者に過失がない事案であったため、依頼者の保険会社の担当者が示談交渉できない案件でした。
また、本件の損害額、すなわち加害者に請求できる金額はフロントバンパーの修理費用約10万円のみでした。加えて、依頼者は、弊所から見て遠方に居住していたため、弊所が受任すると現地までの交通費や日当といった追加の弁護士費用が発生する案件でした。
しかし、依頼者は弁護士費用特約に加入していたため、弁護士費用を気にすることなく、本件を弊所に依頼することができました。

事故現場の検証

本件は特殊な事故態様であったため、事故現場を検証する必要がありました。そこで、現地に赴き、依頼者の説明を受けながら、事故態様を確認しました。
それを基にして、事故態様をまとめた報告書を作成しました。

加害者との交渉

加害者である建築会社に対して、弁護士介入通知及び上記報告書を郵送しましたが、一向に連絡がありません。
建設会社に電話を掛けましたが、案の定、居留守を使われました。
そこで、弊所から、建設会社に対して、①請求額を1週間以内に支払うこと、②支払がない場合は訴訟等の法的措置を採る所存であることを記載した内容証明郵便を送付したところ、書面送付から1週間以内に、こちらの請求額全額が振り込まれました。依頼者にこのことを報告したところ、弁護士費用特約に加入していてよかったと仰っていました。

弁護士費用特約加入のススメ!!

これまで見てきたとおり、弁護士費用特約のメリットは非常に大きいです。弁護士費用特約の保険料は比較的低額で、利用しても翌年の保険料や等級に影響を与えないことがほとんどですので、まだ加入されていない方は加入されることをお勧めいたします。