バイク事故の慰謝料には、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料の3種類の慰謝料があります。
バイク事故の入通院慰謝料の相場は、通院1日当り「4,300円~1万円程度」、入通院期間が1~3ヶ月程度であれば、「約13万円~101万円程度」になるケースが多いです。バイク事故の後遺障害慰謝料の相場は、「最低保障である32万円~2,800万円」までと幅広く、後述する後遺障害等級にて認定された等級により金額が大きく異なります。バイク事故の死亡慰謝料の相場は「最低補償である950万円~2,800万円」までと幅広く、後述する自賠責基準・弁護士基準のいずれで請求するかにより慰謝料金額が大きく異なります。
バイク事故 慰謝料示談金の相場と増額方法
監修者 弁護士法人キャストグローバル
弁護士 松田 健人
目次
目次を表示バイク事故の特徴
バイク事故は、交通事故の中でもとりわけ死亡率が高く、重症重度の後遺症後遺障害を負うこともあるなど、バイク事故は悲惨な事故が多いことが特徴です。そして、バイク事故に遭遇した際、多くの方は「慰謝料」をはじめ「休業損害」「逸失利益」などの損害賠償の問題に直面します。
交通事故の被害に遭うとは、肉体的な怪我だけでなく、後の経済的な影響にも悩まされてしまうものです。
しかし、入院中やリハビリ通院中であったり、後遺症が残ったことですぐに仕事に復帰が出来なかったり、さらには死亡事故といった様々な状況下での慰謝料やその他の損害賠償請求は、交通事故問題をはじめて経験する方にとって大変難しい問題です。そこで本記事では、バイク事故における慰謝料相場や慰謝料増額のポイント、その他の損害賠償、バイク事故を弁護士へ依頼する重要性などについて、交通事故問題に精通した「弁護士法人キャストグローバル」の弁護士が解説します。
バイク事故の慰謝料と示談金の相場
そもそも慰謝料というのは、精神的苦痛に対する賠償金です。
そして、バイク事故を含む交通事故の慰謝料には3種類の慰謝料があります。
- 入通院慰謝料
- 後遺障害慰謝料
- 死亡慰謝料
個々の精神的苦痛を数値化するのは容易ではありませんが、過去の裁判例などを用いて算出した「相場」があり、被害者は請求前に相場がどのようなものかを必ず知っておく必要があります。以下では、3種類の慰謝料と示談金の相場についてそれぞれ解説します。
バイク事故の入通院慰謝料とは
入通院慰謝料とは、交通事故による怪我の治療のため、入院・通院を余儀なくされた方が請求できる損害賠償金です。
バイク事故で怪我を負ってしまった方は、入通院慰謝料を請求可能となります。
ただし、入通院慰謝料は、入通期間や日数によって金額が決まるため、交通事故後に病院へ一度も行かなかった方は請求できません。
バイク事故の場合、事故からしばらく経って症状が出ることもありますが、最初の通院が事故からあまりに日数が経ってしまってからだと、バイク事故と怪我の因果関係がないとされてしまい、加害者から治療費を支払ってもらえなくなるおそれがあります。たとえ軽症であったとしても必ず病院へは行っておくようにしましょう。
入通院慰謝料の相場は、通院1日当り「4,300円~1万円程度」、入通院期間が1~3ヶ月程度であれば、「約13万円~101万円程度」になるケースが多いです。入通院慰謝料には後で詳しく解説しますが実は3つの基準があり、相場を知らず弁護士にも相談しないままで保険会社の提示通りに示談に応じてしまうと、被害者の方が本来受け取るべき慰謝料の金額よりも大幅に損をしてしまう可能性がありますので、注意が必要です。
バイク事故の後遺障害慰謝料とは
後遺障害慰謝料とは、交通事故によって後遺障害を負わされた方への精神的苦痛に対する損害賠償金です。バイク事故で後遺障害を負ってしまった方が請求可能となります。
「後遺障害」とは、
- 自動車事故による怪我の症状がこれ以上治療をしても改善しない(症状固 定)と医師に診断された(つまり、その症状を一生抱えてしまう状態であること)
- 自動車事故の怪我と症状との間に相当因果関係が認められること
- その症状が自動車損害賠償保障法施行令別表第一又は第二に該当するもの
のことをいいます。
「後遺障害」は、日常用語の「後遺症」という言葉とよく似ていますが、意味が違います。交通事故では、すべての後遺症が補償の対象となるわけではなく、③の条件を満たして(※法律で定められたいくつかの条件を満たして)、自賠責保険から後遺障害等級(1級~14級までのいずれか)として認められてはじめて、補償の対象となるのです。
後遺障害は一生消えず大きな精神的苦痛となるため、後遺障害等級が認定されると、入通院慰謝料とは別に、後遺障害慰謝料を請求できます。
後遺障害慰謝料の相場は、「最低保障である32万円~2,800万円」までと幅広く、後述する後遺障害等級にて認定された等級により金額が大きく異なります。
バイク事故の場合、転倒時の骨折や靱帯断裂、脳挫傷などにより、重い後遺障害が残ることが珍しくありません。ですが、後遺障害について適正な等級認定を受けるためには、等級ごとの細かい定義や法律上の条件について熟知しておく必要があります。
バイク事故に遭った直後に必要な所定の検査・診断を受けておかないと、後で後遺障害が認められないケースもあります。こうしたケースでは、後遺障害の等級認定に関する知識がないまま治療を続けてしまい、結果として本来受けられるべき後遺障害への補償が受けられない、ということになりかねません。
ですので、バイク事故にあったら、できる限り早い段階で後遺障害認定の実務に詳しい弁護士に相談しておく必要があります。
バイク事故の死亡慰謝料とは
死亡慰謝料とは、交通事故によって被害者が亡くなってしまった場合、ご遺族の方が請求できる損害賠償金です。
亡くなった方の家庭内の役割、扶養関係によって慰謝料金額が変わります。
死亡慰謝料の相場は「最低補償である950万円~2,800万円」までと幅広く、後述する自賠責基準・弁護士基準のいずれで請求するかにより慰謝料金額が大きく異なります。
バイク事故の慰謝料3つ基準と計算方法
バイク事故の慰謝料は、以下の3つの基準によって計算されます。どの基準を用いて計算するかによって、請求の根拠となる慰謝料金額が異なり、下に行くほど慰謝料金額が高額に設定されています。
- 自賠責基準(最低限補償されている慰謝料金額)
- 任意保険基準(加害者側の任意保険会社独自の基準)
- 弁護士基準(慰謝料の額が最も高い)
【バイク事故の慰謝料3つの基準比較】
自賠責基準
自賠責基準は、国が自動車を運転する際にどんな人でも必ず入らなければいけないと法律で定めている全国一律の自賠責保険金の支払い基準です。いわば、自賠責基準は、被害者に対して最低限補償されている慰謝料金額なのです。
ところが、任意保険会社は、まるでこの基準が交通事故の慰謝料の一般的な基準であるかのように主張することがあります。
しかし、あくまで最低保障にすぎず、他の基準と比較して明らかに少ない金額であるため、示談の際は注意が必要です。
任意保険基準
任意保険基準は、加害者側の任意保険会社によって設定されるものです。
保険会社ごとに異なる基準となっていて、具体的な計算方法も公開されていないため、正確な金額を事前に知ることは難しいです。基準という言い方はしていますが、客観的な指標ではなく、あくまで任意保険会社のたんなる内部規定のようなものでしかありません。
保険会社は被害者の救済機関ではなく、あくまで営利企業です。任意保険基準は、保険会社にとって利益が多くなるように定められた支払い基準ですので、必ずしも被害者の方が本来受け取るべき慰謝料の額には満たない金額になっていることが大半です。慰謝料の基準や相場について知識がないままだと、気づかぬうちに不利な条件で示談してしまうケースがあるため注意しましょう。
弁護士基準(裁判基準)
弁護士基準、または裁判所基準とも呼ばれる計算方法は、裁判所が民事訴訟で交通事故の慰謝料を算定する際に用いている基準です。
裁判所は、慰謝料のほか損害賠償の額を定めるための国の機関です。したがって、弁護士基準または裁判基準こそが、「被害者の方が本来受け取るべき慰謝料の金額」の基準なのです。
他の2つと比較すると、弁護士基準・裁判基準の慰謝料の額が、原則として最も高くなります。具体的な計算方法については、「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(赤い本)」や「大阪地裁における交通事故の損害賠償の基準(緑本)」といった資料に詳細な解説が掲載されています。
被害者の方は、誰もが、必ず、この弁護士基準・裁判基準での示談を行うべきです。
慰謝料の計算方法
入通院慰謝料を実際に計算する計算式で自賠責基準と弁護士基準を比較してみましょう。(任意保険基準は各保険会社により異なるため除きます。)
自賠責基準の入院慰謝料
自賠責保険の入通院慰謝料の金額は、以下のように計算されます。
※2020年3月31日以前の事故については4200円で計算
対象日数は、「入通院期間」か「実入通院日数の2倍」のうちの少ないほうが「対象日数」になります。
【例 入院7日間、通院期間6ヶ月(180日)のうち90日通院した場合】
「入通院期間」入院7日+通院期間180日=187日
「実入通院日数の2倍」(入院7日+通院90日)×2=194日
少ないほうが「対象日数」のため
4300円×187日=804,100円
弁護士基準の入院慰謝料
弁護士基準の入通院慰謝料の金額は、重傷(骨折や脱臼)と軽傷(すり傷、軽いむちうち)2種類の慰謝料算定表を用いて算出します。慰謝料算定表について
① 「1月」=30日単位
② 入院と通院の交わる数字が金額になります
※通院した日数が少ない場合は算定表通りに支払われない場合があります
【弁護士基準の入通院慰謝料 重傷の場合(骨折や脱臼)】
【弁護士基準の入通院慰謝料 軽傷の場合(骨折や脱臼)】
弁護士への依頼でバイク事故の慰謝料示談金を増額
さきほど、被害者の方は、必ず弁護士基準・裁判基準(もっとも高い基準)で示談すべきとお話しました。
ですが、残念なことに、現状ではかりに被害者ご本人が任意保険に対して、自分で弁護士基準・裁判基準に基づいて慰謝料を計算してこれを支払うよう請求し示談交渉したとしても、保険会社は、決して弁護士基準・裁判基準に基づいた示談には応じてくれません。
なぜなら、保険会社は、法律の知識のない被害者個人がほんとうに裁判を起こせるとは考えていないからです。
弁護士基準・裁判基準というのは、裁判で判決する際に認められてきた金額です。実際に裁判を起こせない個人が、いくら保険会社に弁護士基準・裁判基準で交渉を試みても、受け入れてはもらえません。「それほどまでに弁護士基準・裁判基準での慰謝料が欲しいのであれば、裁判を起こしてそこで争ってください」とタカをくくられて門前払いをされてしまいます。
ですが、悔しい思いをしたとしても、ほとんどの被害者の方にとっては、普段のお仕事や家事を抱えながらプラス自分で交通事故の裁判を起こす、などというのは不可能に近いのが現実です。
しかし、弁護士に依頼すれば、弁護士基準・裁判基準での示談が可能になります。
弁護士は裁判のプロです。いざとなったら裁判でとことん争うことも可能です。保険会社としても本音のところでは裁判に持ち込まれるのは避けたい(費用も期間もかかってしまいますので)と思っています。裁判のプロが介入して交渉することではじめて弁護士基準・裁判基準での示談が可能になるのです(※実際、弁護士が介入しても裁判に至るケースはごく僅かで、ほとんど(約9割以上)のケースで示談での早期解決が可能です)。
このため、交通事故における慰謝料請求は、弁護士に依頼するだけで、請求の根拠となる金額が上がるため増額が期待できるのです。
実際に弊所でも多くのケースにて、弁護士が介入することで、慰謝料は初期の提示額より増額するケースがほとんどです。
以上の理由から、もし交通事故の慰謝料を適正に増額させたいのであれば、弁護士基準による請求が可能な弁護士に相談・依頼することが賢明です。
バイク事故で慰謝料以外にも請求できる賠償金
バイク事故では、慰謝料以外にも以下の賠償金を請求することができます。
【積極損害(バイク事故が原因で発生した費用)】
- 治療費
- 通院交通費
- 付添看護費
- 入院雑費
- 器具や装具費
- 葬儀費用
【消極損害(バイク事故が原因で得られなくなった損害】
- 休業損害
- 逸失利益
バイク事故発生から損害賠償までの流れ
バイク事故の損害賠償請求は、一般的に以下のような流れで行われます。
① 事故の治療を始めます。病院への通院や入院、整骨院での施術などがあります。
② 治療した際には、治療にかかった費用(治療費そのもののほか、入院雑費や通院
交通費など)を集計し、請求の準備をします。
③ 完治したら治療終了です。症状が完治しない場合には、医師の判断によって「こ
れ以上症状が改善しない」と判断されたタイミングで「症状固定」とされます
(治療費の支払いがそこで終了します)。
④ 症状固定後、完治していない場合には、自賠責保険に後遺障害の等級申請を行い
ます。
⑤ 自賠責保険から等級認定を受けられた場合、その等級をもとに損害額を計算しま
す。適正な認定が受けられなかった場合には異議申立てをする場合があります。
⑥ 損害額が確定次第すれば、加害者との示談交渉へと進みます。
⑦ 示談が成立すれば、合意に基づいて賠償金が支払われます。
⑧ 示談が成立しなければ、裁判所で調停、もしくは訴訟を起こす場合がありますし
ます。また、裁判外ADR手続きを行う場合もあります。
⑨ 訴訟による和解または訴訟による判決を受け、最終的な賠償金が支払われます。
バイク事故の慰謝料請求のポイント
バイク事故の慰謝料請求をする際に重要なのは、主に以下の3つのポイントです。
ポイント1 バイク事故の過失割合の交渉をする
ポイント2 バイク事故による後遺障害等級認定を受ける
ポイント3 バイク事故の慰謝料を弁護士基準・裁判基準で請求する
ポイント1 バイク事故の過失割合の交渉をする
過失割合とは、交通事故における各当事者の責任の大きさを表し、この割合によって、賠償金の額が変わります。計算は、被害総額から自身の過失による減額分を差し引きます。
たとえば、被害総額が100万円で自身の過失が50%であれば、賠償額は50万円です。
この過失割合を交渉にて下げることができれば、受け取る賠償額を増やせます。
ただし、過失割合の交渉は専門知識が必須なため、弁護士に相談すべきです。
弁護士であれば証拠を揃え、被害者の方にとって有利な過失割合で示談できるように交渉を進めてくれます。
ポイント2 バイク事故による後遺障害等級認定を受ける
後遺障害等級認定とは、交通事故によって残った後遺症について、症状の重さに応じた等級を認めてもらう手続きです。
後遺障害等級は1~14級まであり、認められた等級によって大きく金額が異なります。
等級が認定されれば、慰謝料金額が大幅に増えるため、該当する方は必ず受けましょう。
ただし、後遺障害等級認定を有利に進めるには弁護士のサポートが必須です。
なぜなら、後遺障害認定を受けるためには法律で定められたいくつもの条件をクリアする必要があり、あらかじめ一定の検査等を受けたり医師から診断をもらう必要があるなど、治療中の段階から準備が必要になります。後遺障害等級の仕組みと医学的な知識に乏しいままで相手保険会社の言われるままに手続きを進めてしまうと、本当に適正な等級が認められないおそれがありますので、後遺障害認定の実務に詳しい弁護士への相談が必要です。
ポイント3 バイク事故の慰謝料を弁護士基準で請求する
弁護士基準は、交通事故に関する慰謝料計算で最も高い賠償額を提示する基準です。
先述したとおり、弁護士基準は、自賠責保険基準や任意保険基準(保険会社独自の基準)より高額な慰謝料請求を可能とします。
しかし、弁護士基準は弁護士が関与することによってのみ適用されるため、慰謝料を少しでも多く請求したい方は自身で交渉するのではなく、弁護士への依頼が必須です。
バイク事故での適正な等級認定を受けるためにも、まずは弁護士への相談からはじめてみましょう。
バイク事故で後遺症が残った場合の後遺障害等級獲得方法
バイク事故に遭遇し、後遺症が残ってしまった場合、適切な補償を受けるには、自賠責保険に対して後遺障害等級認定を申請しなければなりません。後遺障害等級認定を受けることで、バイク事故での後遺障害慰謝料や逸失利益の請求が可能となり、事故による負担を少しでも和らげることができます。
バイク事故で後遺症が残った場合、以下2つの方法で後遺障害等級認定が受けられます。
●事前認定
相手方の保険会社が必要な書類を収集し、申請手続きを行います。
事前認定では、相手方の保険会社が申請を行うため簡単で、被害者に負担がかかることはありませんが、相手方保険会社の担当者はあなたの味方ではありません。むしろ、後遺障害が認められれば多額の保険金を支払う側の立場です。ですので、相手方保険会社はあなたが後遺障害が認められるように積極的に協力してくれるわけではありません。相手方の任意保険にすべて任せっきりだと、適切な後遺障害等級が認定されないおそれがありますので、注意が必要です。
●被害者請求
被害者自身や代理人として行動する弁護士が直接申請手続きを行います。
被害者請求の大きな特徴は、申請の主導権が被害者側にある点です。申請に必要な書類をすべて集めなければなりませんが、適切な資料をそろえて申請をすることにより適切な等級が認定される可能性が高いです。
弁護士法人キャストグローバルでは、原則として、後遺障害認定の実務知識豊富な弁護士により、ご依頼者の方すべてについて被害者請求により後遺障害の申請を行っています。
バイク事故による後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益について
後遺障害慰謝料は、事故によって症状固定後に残った後遺障害に対する、精神的な苦痛に対して支払われる金額です。支払われる金額は、後遺障害の等級によって異なり、等級が重いほど高額になります。
また、後遺障害逸失利益は、事故により後遺障害によって失業したり、仕事の能力が低下することで失われる将来の収入を補償するもので、こちらも等級の重さに応じた計算がされます。
適切な後遺障害等級の認定を得るためには、事故後の医療記録が非常に重要です。
継続的に治療を受けた記録、症状の変化、治療の効果など詳細な医療情報が必要となるため、事故発生直後からの後遺障害等級の認定基準を満たすように医学的な検査や診断を受けるなど記録を残していくことが認定の鍵を握ります。
バイク事故で重傷を負った場合には、できる限り早い段階で、弁護士に相談をすることが重要です。
弁護士法人キャストグローバルでは、大手損害保険会社の元顧問弁護士をはじめ、後遺障害等級の認定に詳しい弁護士が在籍しています。たとえ入院中であっても、電話やメールなどでも全国からのバイク事故のご相談を受け付けておりますので、入院や通院治療をしながらでもご相談が可能です。
バイク事故による部位別後遺障害の対処法
後遺障害等級の認定を受けるためには、部位別の対処法が鍵を握っています。
また、医療記録の保持と、適切な時期に申請を行うことが不可欠です。
以下に、バイク事故による代表的な後遺障害についてご説明します。
●バイク事故による頭部(脳)の障害
バイク事故によって頭部に脳挫傷や急性硬膜下出血、くも膜下出血、びまん性軸索損傷といった外傷を負った場合には、その後、四肢麻痺などの身体機能に関する後遺障害や、高次脳機能障害などの脳の認知能力に関する後遺障害が残存する可能性があります。
脳機能の後遺障害の認定にあたっては、事故直後の意識障害レベルの医療記録や、事故直後からのXP、CT、MRIといった画像診断結果など、医学的・客観的な資料を早期の段階から揃えておく必要があります。また、脳の機能障害の場合にはご本人が自分では気がつかないことも多く、ご家族が「物忘れが多くなった」とか「感状の起伏が激しくなった」など、事故前のご本人との違いに注意を配り、脳機能のどのような点に障害が生じているか生活状況を注意深く観察し記録しておく必要があります。
●バイク事故による脊椎・背部の障害(むち打ち損傷含む)
脊椎にダメージを受けた場合、骨折を伴うような重症事例であれば、骨折した箇所次第では脊髄損傷による四肢麻痺や対麻痺などの重大な後遺障害が残る可能性があります。また、は尿障害や排便障害(膀胱直腸障害)や呼吸障害の原因となることもあります。
こうした重度の障害を負った場合には、やはり、レントゲン画像やCT画像、MRI画像などによる客観的な画像所見を事故直後から的確に残しておく必要があります。上記のような機能障害を伴わない場合であっても、脊柱の変形による後遺障害が認められることもありますので、後遺障害等級認定の基準を熟知した弁護士に早期に相談しておく必要があります。
一方、骨折を伴わない頸椎捻挫や腰椎捻挫、いわゆる「むち打ち」障害のレベルであってでも、首や腰の痛み、手足のしびれといった神経症状が残存することが多々あります。
こうしたむち打ちの被害者の方についても、X線やCT、MRIで画像上の変化が証明できれば、それを客観的な根拠にして後遺障害の等級認定を得られる可能性があります。
また、画像所見では原因が見当たらないむち打ち患者さんであっても、事故状況との整合性や通院回数・頻度、症状の一貫性などを認めてもらうことにより、状況証拠の積み重ねによって痛みやしびれといった神経症状に対する後遺障害等級が認定される可能性があります。こうした状況証拠の積み重ねは事故直後から意識的に行う必要がありますので、自分では軽傷だと思ったとしても、万が一のことを考えて早い段階から弁護士に相談しておくことを強く推奨します。
●バイク事故による四肢の障害
バイク事故では、転倒時に手足を骨折することが非常に多いです。あるいは、肩鍵盤や手足の靱帯を切ってしまったり、膝に半月板損傷が生じたりすることもあります。骨折や腱損傷の箇所によって、肩や肘、手首といった手の関節や、股関節、膝関節、足首の関節などの足の関節が事故前と比べて曲がりにくくなったり、逆にグラグラするようになって不安定になってしまう(動揺性障害)が生じる可能性があります。また、たとえ可動域は正常であっても、骨折した後に痛みやしびれが残るケースも多いです。
手足の機能障害では、関節の動かなくなった範囲(可動域制限)を検査により正確に記録することや、筋力や力の低下の記録を客観的に示す必要があります。可動域については、各関節ごとにどのような動き(内旋や外旋など)が認定基準となっているかが法律で定められていますので、認定基準に沿って、正確な測定方法で記録を残しておく必要があります。また、画像所見から、可動域制限の原因を医学的に証明できるようにしておく必要もあります。
痛みやしびれといった神経症状の後遺障害に関しては、受傷内容や画像所見といった客観的な証拠プラス、通院履歴や痛みの一貫性などの状況証拠の積み重ねが非常に重要です。
●バイク事故による外貌醜状
バイク事故により顔や手足の皮膚を挫傷し、顔や手足などの目立つ箇所にケロイド状の瘢痕・醜状痕(きずあと)が残ってしまったり、手術で傷口を縫った後が残ってしまったりすることがあります。こうした醜状痕についても、その傷が一定の基準以上の大きさである場合には、外貌醜状として後遺障害等級が認定されることがあります。
外貌醜状として認定されるためには、法律で定められた一定以上の大きさが残る必要がありますが、お医者さんは医学のプロではありますが、法律の基準のプロではありませんので、後遺障害に該当するかどうかを見過ごしてしまう可能性もあります。また、傷は放っておくと年月の経過とともにどうしても薄れていく傾向にあり、事故から時間が経ちすぎると後遺障害の基準に該当せずに補償が受けられないということにもなりかねません。
バイク事故で傷口が跡になって残ってしまった、という方は、できるだけ早期に弁護士に相談したほうがよいでしょう。
弁護士へのバイク事故相談や費用について
では、弁護士にバイク事故について相談したい場合、費用はどの程度かかるでしょうか?
弁護士と聞いて、どうしても気になってしまうのが費用問題です。
しかし、交通事故であれば、弁護士費用をかけずに相談・依頼できるケースがあります。
以下にて詳細をご説明します。
なぜバイク事故を弁護士に相談することが重要か
まず、バイクで事故に遭った場合なぜ弁護士に相談することが重要なのでしょうか?
- 相手保険会社側との交渉
- 後遺障害等級認定の申請、調停や裁判といった法的手続き
- 交通事故対応の専門知識
弁護士であれば、あなたの代理で相手保険会社側との交渉、後遺障害等級認定の申請、調停や裁判といった法的手続きまで、すべてを行うことができます。
また、損害賠償請求で少しでも増額を勝ち取るには、交通事故に関する法的な専門知識が必須といっても過言ではありません。なにも知らないまま交渉していると、不利な条件で示談させられてしまいます。
適正な金額を受け取るためにも、まずは弁護士に相談することが重要です。
現在提示されている金額が、果たして妥当かどうかを弁護士なら的確に判断することが可能です。
バイク事故を経験豊富な専門の弁護士に依頼する4つのメリット
もし、弁護士への依頼を検討しているのであれば、交通事故の様々な問題に精通し、経験豊富な専門性の高い弁護士に依頼しましょう。弁護士といってもそれぞれに得意分野があるのです。
たとえば、借金といった債務整理問題が得意な弁護士から、離婚や相続といった家事事件が得意な弁護士までいるため、相談先は交通事故に特化した事務所を選ばなくてはなりません。
以下では、交通事故専門の弁護士に依頼する4つのメリットについてご紹介します。
メリット1 バイク事故の慰謝料が弁護士基準・裁判基準(に近い金額)で支払われる
メリット2 専門家に交渉などはすべて任せられる
メリット3 自分自身は治療・回復に専念できる
メリット4 後遺障害等級認定に強い診断書が作成できる
メリット1 バイク事故の慰謝料が弁護士基準・裁判基準(に近い金額)で支払われる
弁護士に依頼した時点で、弁護士基準で請求をしてもらえるため、初期の提示額よりも、まず間違いなく増額されることになります。とはいえ、保険会社側も簡単に増額に応じるわけにはいかないため、ただ請求しただけで満額が支払われるわけではありません。
しかし、交通事故の経験豊富な弁護士に依頼すれば、保険会社の実情を踏まえて被害者にとって有利な条件を引き出すための交渉テクニックを駆使したり、必要に応じて様々な仲裁機関(紛争処理センターなど)の和解あっせんを利用したり、最終手段として場合によっては裁判を起こすなどして、弁護士基準・裁判基準での和解、もしくはこれに近い金額での示談の可能性が高くなります。
ただ保険会社に請求することと、支払わせることには大きな違いがあるのです。
専門の弁護士であれば手続きを有利に進めていけるメリットがあります。
メリット2 専門家に交渉などはすべて任せられる
弁護士に依頼をすれば、保険会社との交渉など、すべての手続きを任せることが可能です。
実際のところ、慰謝料の交渉は複雑であり、経験豊富な保険会社の担当者とのやりとりは一筋縄ではいきません。保険会社の担当者は交渉術に長けているため、一般の方が単独で対応すると、不利な条件を押し付けられるリスクがあります。
また、保険会社が被害者の立場を十分に考慮してくれることは基本的にありません。
一見、親切に見える対応も、低い金額で示談するための交渉術に過ぎないのです。
しかし、専門の弁護士に手続き依頼すると、示談に必要なすべての手続きを専門家が担当します。待っているだけで適切に交渉は進められていき、資料や証拠の収集も弁護士が行うため、交渉の過程で有利な立場を確保しやすくなるメリットがあります。
メリット3 自分自身は治療・回復に専念できる
弁護士に慰謝料請求を依頼することで、自分自身が治療に集中できるメリットがあります。
治療・回復中の身では、わずらわしい保険会社との示談交渉や、もし裁判になった場合の裁判所への出廷は、体と心に大きな負担をかけてしまいます。しかし、弁護士があなたに代わって示談交渉や裁判の手続きを担うことで、保険会社とのやり取りも、裁判所に出向く必要もなくなります。
慰謝料の請求を全面的に弁護士に任せて、自身は治療に専念できるのです。これは、弁護士のサポートを受ける大きなメリットの1つに数えられます。
メリット4 後遺障害等級認定に強い診断書が作成できる
交通事故の慰謝料請求の中でも、後遺障害が関係するケースでは、医療の専門知識を持ち、医師と適切に連携できる弁護士に依頼することが重要です。
なぜなら、後遺障害等級認定では、申請にあたって医師に作成してもらう「後遺障害診断書」の内容が認定結果を大きく左右するのですが、医師は、医学のプロであっても後遺障害等級認定の基準に精通しているわけではないからです。したがって、医師まかせの後遺障害診断書では、等級認定を得るために必要な記載が欠けていることもあります。
こうした場合であっても、等級認定に詳しい弁護士であれば、医師と連絡を取るなどし、診断書の内容を調整、必要な事項を加筆などしてもらうことが可能です。
また、後遺障害の内容によっては、医師のなかでも特に専門性の高い専門医から意見書を作成してもらったりして、認定資料を追加する必要もあります。
とはいえ、すべての弁護士が医師と連携してくれるわけではありません。
弁護士を選ぶ際には、専門的な医師との連携関係を築いている弁護士か否かを、選択基準の一つにしてみましょう。
相談無料・着手金0円、弁護士費用特約で費用の心配はありません
当事務所は、相談料無料・着手金0円にて受け付けております。
弁護士費用は後払いで、賠償金獲得後に賠償金からお支払頂きますので、ご依頼時点で費用を頂くことはありません。
また、弁護士費用特約にご加入の方であれば、一事故について、一人あたり、最大300万円までの弁護士費用が補償されますので、費用の心配はほとんどありません。
弁護士費用特約とは
弁護士費用特約とは、自動車保険のオプションとして利用できる特約で、慰謝料の請求などの法律的手続きで発生する弁護士の費用を保険会社が補うものです。
もし自分やご同居の家族が加入している任意保険に「弁護士費用特約」がある場合、弁護士への依頼に関する費用を心配する必要がなくなります(上限300万円までの弁護士費用がカバーできます)。
また、ほとんどの場合、特約には相談費用も含まれております。
通常、保険会社は相談料として最大10万円、その他の法律サービスに対しては最高300万円までの費用を補償しています。
弁護士に必要な相談や代理を依頼する際の費用負担が軽減されるので、特約に加入している方は、ぜひ活用することをおすすめしています。
キャストグローバルのバイク事故解決事例
【バイク事故】弁護士による示談交渉で提示額から、損害賠償額が1000万円以上増額した事例
後遺障害等級 12級7号
受傷部位:右後十字靭帯損傷
当初の示談額の5倍以上、1千万を超える示談額を得ることができ、ご依頼者様も大変満足していただけました
>詳細を見る
飲酒当て逃げに合った自動車とバイクでの事故で、後遺障害等級 併合8級を獲得した事例
後遺障害等級 併合8級
受傷部位:頸椎歯突起骨折、脊髄損傷、軸索骨折、骨盤部打撲傷、その他擦過傷
キャストグローバルへバイク事故でよくあるお悩みと解決方法
バイク事故の被害者の方は、転倒して骨折するなど大きな怪我を負うことが多いです。
キャストグローバルにご相談に来られるバイク事故の被害者のみなさまは、「怪我でまったく体が動かず、入院治療(やリハビリ通院治療)をするので精一杯な状況なのに、バイクの物損の話や、過失割合の話までされて保険会社との話し合いにとても手が回らない」
「とても愛着があるバイクなのに、保険会社から提示された車体の金額があまりにも低すぎるのは納得できない」
などといった、怪我の治療以外の交渉の煩わしさについて強いストレスを抱えている方が多くおられます。
弊所では、被害者ご本人が怪我の治療に専念できるように、こうした煩わしい交渉ごとを事故直後から事故専門チームによるフルサポート体勢を取っております。
お怪我の補償の話だけでなく、過失割合の問題や物損煮関するご相談についても、
また、バイク事故で重傷を負ったご家族の方から、「本人が入院しておりまったく動けないなか、家族としてどうしてあげたら良いのかわからない」「怪我をした家族の今後が不安」といったご相談をいただくことも多いです。
弊所では、必要があれば入院中のご本人に面会に出向いて現状のご不安な点などを聞かせてもらい、交通事故の問題だけでなく、関連する行政手続きや場合によっては成年後見人等の法的手続きに関する部分などについてもアドバイスをさせていただき、バイク事故の被害者の方のご家族を全面的にサポートしております。
バイク事故に遭われたら、できる限り早急に、弁護士法人キャストグローバルまでご相談ください。