離婚の年金分割額シミュレーション|計算方法とパターン別の受給額目安を弁護士が解説

離婚の年金分割額シミュレーション|計算方法とパターン別の受給額目安を弁護士が解説

監修者 弁護士法人キャストグローバル

離婚部弁護士

離婚後の生活を考えると、年金がいくらもらえるのか具体的な計算額が分からず、漠然とした不安を抱えていませんか。
この記事を読めば、ご自身の年収や婚姻期間といった条件から、離婚によって年金額がいくら変わるのか概算を把握でき、老後の資金計画を判断できるようになります。

この記事でわかること

・年金分割の対象範囲と「合意分割」「3号分割」という2つの制度
・年収や婚姻期間からわかるパターン別の受給額シミュレーション
・離婚後2年の請求期限など、権利を失わないための手続き上の注意点

注意!年金分割は「相手の年金が半分もらえる」制度ではありません

注意!年金分割は「相手の年金が半分もらえる」制度ではありません

年金分割は、相手が将来受け取る年金総額の半分を無条件でもらえる制度ではありません。
この制度の目的は、婚姻期間中の夫婦の協力によって形成された資産(厚生年金の保険料納付記録)を公平に分配することにあります。
したがって、分割の対象となるのは婚姻していた期間に対応する厚生年金記録の部分だけであり、その分割割合も最大で2分の1と定められています。

単純な計算で半分もらえるわけではない点を、まず理解しておくことが重要です。
では、具体的にどの部分が分割の対象になるのでしょうか。

年金分割の対象範囲はどこまで?国民年金と厚生年金の仕組み

年金分割の対象範囲はどこまで?国民年金と厚生年金の仕組み

年金分割の計算対象となるのは、婚姻期間中の「厚生年金」の納付記録に限られます。
日本の公的年金は、主に自営業者などが加入する「国民年金(基礎年金)」と、会社員や公務員が加入する「厚生年金」の2階建て構造になっています。
このうち、年金分割の対象となるのは2階部分にあたる厚生年金のみです。

婚姻期間中に納付した保険料記録を夫婦で分け合う仕組みのため、婚姻期間外の記録や、国民年金部分は対象外です。
対象範囲を理解した上で、次に分割の具体的な制度について見ていきます。

分割対象になるのは婚姻期間中の「厚生年金記録」のみ

年金分割で対象となるのは、夫婦が結婚していた期間中に納付した厚生年金(または共済年金)の保険料納付記録です。
結婚前にそれぞれが納めていた期間や、離婚後に納める期間の記録は分割対象に含まれません。
例えば、夫の厚生年金加入期間が30年で、婚姻期間が10年の場合、分割対象となるのは婚姻期間中の10年分の厚生年金記録のみです。

この記録を基に、分割割合を決定し、将来の年金受給額が再計算されることになります。

国民年金(基礎年金)は年金分割の対象外

国民年金(基礎年金)は、年金分割の対象にはなりません。
基礎年金が個人単位の年金として、夫婦それぞれに支給される制度であり、既に制度上夫婦それぞれの年金として分化されているためです。
したがって、婚姻期間中に配偶者が自営業者で国民年金のみに加入していた場合や、専業主婦(主夫)で第3号被保険者だった期間の国民年金部分は分割できません。

分割後の計算においても、ご自身の国民年金受給額は変わらず、そこに分割された厚生年金部分が上乗せされる形となります。

あなたはどちらの制度?年金分割の2つの種類「合意分割」と「3号分割」

あなたはどちらの制度?年金分割の2つの種類「合意分割」と「3号分割」

年金分割には「合意分割」と「3号分割」という2つの制度が存在し、どちらに該当するかで手続きや計算方法が異なります。
合意分割は、夫婦間の話し合いによって分割割合を決める原則的な方法です。
一方、3号分割は、専業主婦(主夫)など扶養されていた側の期間について、相手の合意がなくても自動的に2分の1の割合で分割される制度です。

ご自身の状況がどちらに当てはまるかを正しく理解することが、適切な手続きを進める第一歩となります。
ご自身の該当する制度が分かったところで、実際にいくら受け取れるのか、具体的な計算例を見てみましょう。

夫婦の話し合いで分割割合を決める「合意分割」

合意分割とは、婚姻期間中の厚生年金記録について、夫婦間の話し合いで分割割合を決める制度です。
按分割合の上限は50%と定められており、この範囲内で自由に割合を設定できます。
話し合いで合意に至らない場合は、家庭裁判所に調停や審判を申し立て、裁判所に割合を決定してもらうことになります。

共働き夫婦の場合や、専業主婦の期間とそうでない期間が混在する場合など、多くのケースがこの合意分割の対象となり、当事者間の合意形成が手続きの前提となる点が特徴です。
計算には、双方の合意が不可欠です。

専業主婦(主夫)の期間は自動で半分に分割される「3号分割」

3号分割は、2008年4月1日以降の婚姻期間中に、専業主婦(主夫)などで国民年金の第3号被保険者だった期間が対象となる制度です。
この期間に対応する相手の厚生年金記録は、当事者間の合意がなくても、請求すれば自動的に2分の1の割合で分割されます。
相手との話し合いが不要なため、手続きをスムーズに進められる点が大きなメリットです。

ただし、対象は2008年4月1日以降の期間に限られるため、それ以前の期間については別途、合意分割の手続きが必要になる点に注意が必要です。
この制度により、扶養されていた側の年金受給権がより手厚く保護されることになりました。

【簡易チャート】自分がどちらの制度に当てはまるか確認しよう

ご自身が合意分割と3号分割のどちらに該当するかは、婚姻期間や働き方によって決まります。
以下の簡易チャートで確認してみてください。
【簡易チャート】自分がどちらの制度に当てはまるか確認しよう_グラフ (3)
Q1.婚姻期間中に、国民年金の第3号被保険者(配偶者の扶養に入っていた期間)だったことがありますか?
はい→Q2へ
いいえ→「合意分割」のみが対象です。夫婦の話し合いで分割割合を決めます。

Q2.第3号被保険者だった期間は、すべて2008年4月1日以降ですか?
はい→「3号分割」の対象期間です。この期間は相手の合意なく2分の1に分割されます。
いいえ(2008年3月31日以前の期間も含む)→2008年4月1日以降の期間は「3号分割」、それ以前の期間は「合意分割」の対象です。両方の手続きが必要となります。

【パターン別】離婚時の年金分割で受け取れる年金額のシミュレーション

【パターン別】離婚時の年金分割で受け取れる年金額のシミュレーション

年金分割によって将来受け取れる年金額がいくらになるのか、具体的なイメージを持つために、いくつかのパターンに分けてシミュレーションを行います。
年金分割の計算は、婚姻期間中の「標準報酬総額」という特殊な数値を基に行われるため複雑ですが、ここでは年収や婚姻期間を基にした目安額を示します。
ご自身の状況に近いケースを参考に、受け取れる年金額の概算を把握してください。

あくまでシミュレーションは目安です。
より正確な金額を知るための方法については後ほど解説します。

年金分割額を算出するための基本的な計算式

年金分割制度は、婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額や標準賞与額)を夫婦間で分割するものです。
これにより、分割を受ける側の年金額に影響が出ることがあります。
基本的な考え方は以下の通りです。

  • 夫婦それぞれの婚姻期間中の厚生年金記録を合算します。
  • 合算した記録を、合意した分割割合で分割します。
  • 分割によって調整された厚生年金記録に基づいて、将来の年金額が算出されます。

ケース1:夫が会社員で妻が専業主婦だった場合の受給額目安

  • 夫:会社員(平均年収600万円)
  • 妻:専業主婦(第3号被保険者)
  • 婚姻期間:20年
  • 分割割合:50%

この場合、夫の婚姻期間中(20年)の厚生年金記録が分割対象です。
仮に夫の標準報酬総額が1億2,000万円だったとすると、分割により妻は6,000万円分の記録を受け取ることになります。
これにより、妻の将来の年金受給額は、年額で約32.8万円(月額約2.7万円)増加する計算となります。
夫の同意がなくても「3号分割」の対象となる期間であれば、自動的にこの割合で分割請求が可能です。

計算方法は以下です。

  • 夫の20年間の報酬総額:600万円×20年=1億2,000万円
  • 妻の対象期間標準報酬総額:0円と仮定
  • 夫婦の合計:1億2,000万円
  • 按分割合50%による妻の分割後持分:1億2,000万円×50%=6,000万円
  • 分割後の夫の持分:6,000万円
  • 妻に移転される額:6,000万円−0円=6,000万円

したがって、この仮定では、夫の対象期間標準報酬総額1億2,000万円のうち6,000万円相当が妻側に反映される計算になります。これは夫の年金額そのものの半分を妻に移す計算ではありません。

ケース2:夫婦共働きで収入差がある場合の受給額目安

  • 夫:会社員(平均年収700万円)
  • 妻:会社員(平均年収300万円)
  • 婚姻期間:15年
  • 分割割合:50%

共働きの場合、夫婦双方の厚生年金記録を合算し、その差額を分割します。
このケースでは夫の方が収入が高いため、妻は夫から年金記録の一部を受け取ることになります。
婚姻期間中の標準報酬総額の差額を計算し、その半分を妻に移すことになります。
シミュレーションの結果、妻の年金は年額で約16.4万円(月額約1.3万円)増加する可能性があります。
逆に、夫の年金は同額減少します。

計算方法は以下です。

  • 夫の報酬総額:700万円×15年=1億500万円
  • 妻の報酬総額:300万円×15年=4,500万円
  • 夫婦の合計:1億500万円+4,500万円=1億5,000万円
  • 按分割合50%による分割後の各自の持分:1億5,000万円×50%=7,500万円
  • 夫から妻に反映される額:7,500万円−4,500万円=3,000万円

按分割合50%は、夫の1億500万円の50%をそのまま妻に移すという意味ではなく、夫婦双方の対象期間標準報酬総額の合計を2分の1ずつとする意味です。

ケース3:婚姻期間が10年と短い場合の受給額目安

  • 夫:会社員(平均年収500万円)
  • 妻:パート(扶養内)
  • 婚姻期間:10年
  • 分割割合:50%

婚姻期間が短い場合、分割対象となる厚生年金記録の総額も少なくなるため、年金額の増加分は比較的小さくなります。
この条件でシミュレーションすると、夫の厚生年金記録を分割することで、妻の年金受給額は年額で約13.7万円(月額約1.1万円)増加する見込みです。
婚姻期間が年金分割額に大きく影響することが分かります。

計算方法は以下です。

  • 夫の報酬総額:500万円×10年=5,000万円
  • 妻の報酬総額:100万円×10年=1,000万円
  • 夫婦の合計:5,000万円+1,000万円=6,000万円
  • 按分割合50%による妻の分割後持分:6,000万円×50%=3,000万円
  • 按分割合50%による夫の分割後持分:3,000万円
  • 妻側に反映される額:3,000万円−1,000万円=2,000万円

これは、夫の5,000万円の50%である2,500万円をそのまま妻に移す計算ではありません。按分割合50%は、夫婦双方の対象期間標準報酬総額の合計に対する、分割後の妻側の持分割合を意味します。

正確な金額がわかる「年金分割のための情報通知書」の取得方法と見方

正確な金額がわかる「年金分割のための情報通知書」の取得方法と見方
シミュレーションはあくまで概算です。
正確な分割可能額を知るためには、日本年金機構から「年金分割のための情報通知書」を取り寄せる必要があります。
この書類には、年金分割の計算の基礎となる夫婦それぞれの「標準報酬総額」や、按分割合の範囲が具体的に記載されています。

離婚協議を進める上での重要な資料となるため、手続きの早い段階で取得しておくことをお勧めします。
これらの複雑な手続きや交渉に不安がある場合は、専門家へ相談するのも一つの手です。

相手に知られずに請求可能?情報通知書の請求手続きと流れ

「年金分割のための情報通知書」は、ご自身の判断で単独で請求できます。
離婚前であれば相手方に通知は届かないため、相手に知られずに取得可能です。
ただし、離婚後に請求した場合は、情報が請求者だけでなく相手方にも提供されます。

請求手続きは、お近くの年金事務所の窓口、または郵送で行います。
請求には「年金分割のための情報提供請求書」のほか、年金手帳や戸籍謄本などの書類が必要です。

請求してから通知書が手元に届くまでは、数週間から1ヶ月程度かかる場合があります。
離婚の話し合いを始める前や、調停を申し立てる前に取得しておくと、具体的な金額を基に交渉を進めることができ、有利です。

ここをチェック!情報通知書で確認すべき重要な2つの項目

情報通知書が届いたら、特に以下の2つの項目を必ず確認してください。

  • 対象期間標準報酬総額:夫婦それぞれについて、婚姻期間中の標準報酬総額が記載されています。この金額が年金分割の計算の基礎となります。
  • 按分割合の範囲:分割できる割合の範囲が示されています。通常は「2分の1以下」と記載されており、この範囲内で夫婦の合意または裁判所の判断により具体的な割合が決定されます。

これらの数値を基に、弁護士などの専門家に相談すれば、より正確な受給見込額を算出することが可能です。

年金分割で後悔しないために!手続きの期限と3つの注意点

年金分割で後悔しないために!手続きの期限と3つの注意点

年金分割制度は、離婚後の生活設計において非常に重要ですが、手続きにはいくつかの注意点があります。
特に、請求には期限が定められており、それを過ぎると権利を失ってしまう可能性があります。
また、手続きは自動的に行われるものではないため、ご自身で忘れずに請求しなければなりません。

後悔しないために、これから説明する3つのポイントを必ず押さえておきましょう。

注意点1:離婚が成立した日から2年という請求期限を過ぎると権利が消滅する

年金分割の請求期限は、原則として離婚が成立した日の翌日から5年以内と定められています。
ただし、令和8年4月1日より前に離婚が成立した場合は、2年以内となります。

原則の期限までに按分割合に関する審判・調停等の申立てをしており、期限経過後または期限経過前6か月以内に審判が確定、調停が成立、判決が確定、または和解が成立した場合は、その日の翌日から起算して6か月以内に請求できます。

この期限を過ぎてしまうと、たとえ相手が合意していたとしても、年金分割を請求する権利は消滅します。
特別な事情がない限り、この期限を延長することはできません。

離婚後は様々な手続きで忙しくなりがちですが、年金分割の請求は忘れないように、計画的に進める必要があります。

注意点2:年金分割は自動的に適用されないため必ず請求手続きが必要

離婚したからといって、年金分割が自動的に行われることはありません。
離婚協議書や公正証書を作成し、その中に年金分割を行う旨を記載しただけでは、年金事務所の記録は一切書き換わりません。
これらの書類は、あくまで「夫婦間で分割に合意したこと」を証明する証拠資料に過ぎないからです。

ご自身で年金事務所に出向き、「標準報酬改定請求書」という書類を提出して、正式に請求手続きを行う必要があります。
この手続きを完了させないと、たとえ離婚協議書や公正証書で年金分割について合意していたとしても、実際の年金記録は分割されません。

離婚の合意内容を確実に実行するためにも、必ず所定の請求手続きを忘れないようにしてください。

注意点3:分割後の年金は自分の年金として受け取る

年金分割は、相手の年金から直接お金をもらう制度ではありません。
婚姻期間中の厚生年金記録を分割し、ご自身の年金記録として上乗せする仕組みです。
そのため、将来の年金は「自分自身の年金」として直接受け取ることになります。

分割後はご自身の受給開始年齢から生涯にわたって受給でき、相手が先に亡くなったとしても支給が止まることはありません。
一方で、分割を行った側の配偶者は将来の受給額が減少します。

当事務所の経験上、こうした受給額の変動は老後の生活設計に直結するため、非常に重要な視点です。
相手の年金がそのまま半分手に入るわけではないという正確な構造を理解し、慎重にシミュレーションを進める必要があります。

年金分割の計算や按分割合の交渉に不安があれば弁護士への相談がおすすめです

年金分割の計算や按分割合の交渉に不安があれば弁護士への相談がおすすめです

年金分割の計算や制度は複雑であり、ご自身で全てを理解し、相手と交渉するのは大きな負担となります。
特に、按分割合をめぐって意見が対立した場合や、他の離婚条件とあわせて話し合いを進める必要がある場合には、専門的な知識が不可欠です。
弁護士に相談すれば、法的な観点から最適な解決策を提案してもらえるだけでなく、煩雑な手続きや相手との交渉を任せることができ、精神的なストレスも大幅に軽減できます。

相手との交渉をすべて任せられるため精神的負担が軽減される

離婚協議において、当事者同士で年金分割のような金銭的な条件を冷静に話し合うことは、精神的に大きな負担を伴います。
感情的な対立から、話し合いが前に進まないケースも少なくありません。
弁護士に依頼すれば、ご自身の代理人として相手方と交渉を行ってくれます。
法的な根拠に基づき、冷静かつ論理的に交渉を進めるため、感情的なもつれを避け、スムーズな合意形成が期待できます。

ご自身は相手と直接顔を合わせる必要がなくなり、精神的な負担から解放されます。

複雑な書類の準備や年金事務所での手続きを代行してもらえる

年金分割の手続きには、「年金分割のための情報通知書」の請求や「標準報酬改定請求書」の作成・提出など、専門的で煩雑な書類の準備が必要です。
戸籍謄本や年金手帳など、添付書類も多岐にわたります。
弁護士に依頼すれば、これらの複雑な書類の収集・作成から年金事務所での手続きまで、一貫して代行してもらうことが可能です。

手続きの漏れやミスを防ぎ、時間的・身体的な負担を軽減できる点は大きなメリットといえます。

財産分与や慰謝料など他の離婚条件もあわせて有利に進められる

離婚の際には、年金分割だけでなく、財産分与、慰謝料、養育費、親権など、決めなければならない条件が数多くあります。
これらの条件は互いに影響し合うため、全体を見据えた上で交渉を進めることが重要です。
離婚問題に詳しい弁護士は、年金分割を他の離婚条件とどのように関連付けて交渉すれば有利になるかを熟知しています。

ご自身の状況に応じた最適な解決案を提示し、納得のいく形で離婚を成立させるための強力なサポートが期待できます。

離婚時の年金分割に関するよくある質問

離婚時の年金分割に関するよくある質問

ここでは、離婚時の年金分割について多くの方が抱える疑問にお答えします。
ご自身の状況と照らし合わせながら、参考にしてください。

年金分割をすると、将来もらえる年金は月額でいくらくらい増えますか?

増える額は婚姻期間や相手の収入により大きく異なります。
例えば、婚姻期間20年、相手の平均年収600万円の専業主婦の場合、月額約2.7万円程度増える可能性があります。
共働きで収入差がある場合は、その差額に応じて調整されます。

正確な金額は「年金分割のための情報通知書」で確認するのが最も確実です。

年金分割のシミュレーションに必要な「標準報酬総額」とは何ですか?

標準報酬総額とは、年金額を計算する基礎となる数値で、婚姻期間中に支払われた給与や賞与の総額を一定の計算式で評価したものです。
実際の収入額そのものではなく、年金制度上の記録値となります。
この数値は「年金分割のための情報通知書」に記載されており、正確なシミュレーションにはこの書類の取得が不可欠です。

離婚する相手に知られずに、年金分割でいくらもらえるかシミュレーションできますか?

はい、可能です。
「年金分割のための情報通知書」は、相手の同意なく、ご自身単独で年金事務所に請求できます。
この通知書を取得すれば、相手に知られることなく、分割対象となる正確な標準報酬総額が分かり、具体的なシミュレーションが可能になります。

離婚協議を始める前の情報収集として有効な手段です。

離婚から5年以上経ってしまいましたが、今からでも年金分割は請求できますか?

原則として、離婚した日の翌日から5年以内に請求しないと権利は消滅してしまいます。
そのため、5年を過ぎてからの請求は認められません。
ただし、5年が経過する前に調停や審判を申し立てていた場合など、例外的に期限後でも請求が認められるケースがあります。

まとめ

まとめ

離婚時の年金分割は、将来の生活を支える重要な制度ですが、その仕組みや計算方法は非常に複雑です。
分割の対象は婚姻期間中の厚生年金記録に限り、「合意分割」と「3号分割」の2種類があります。

正確な金額を知るには「年金分割のための情報通知書」の取得が不可欠であり、請求には原則として離婚等をした日の翌日から起算して5年以内という期限があります(ただし、令和8年4月1日より前に離婚等をした場合は2年)。

ご自身での計算や相手との交渉に少しでも不安を感じる場合は、後悔しないためにも、早期に弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

弁護士法人キャストグローバルが選ばれる3つの理由

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