親権は何歳まで?離婚後の養育費はいつまで?18歳終了の影響も解説

監修者 弁護士法人キャストグローバル
離婚部弁護士
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目次を表示2022年の法改正で成人年齢が18歳に引き下げられたことにより、離婚を考える際に、お子さんの親権や養育費がいつまで適用されるのかについて、ご不安を感じていらっしゃるかもしれません。
この記事では、親権が終了する年齢、養育費の支払い期間との関係、そして法改正がもたらす生活への影響について、網羅的に解説します。
離婚後の生活設計を立てるための、確かな判断材料としてご活用ください。
この記事でわかること
・ 2022年の民法改正で親権が18歳で終了する仕組み
・ 親権の終了と養育費の支払期間は連動せず、夫婦の合意で決定する
・ 親権者を決める際に尊重される子どもの年齢の目安
・ 離婚後も父母双方が親権を持つ「共同親権」制度の概要
そもそも親権とは?子供の財産を守り育てるための権利と義務

親権とは、未成年の子の利益のために、子の監護・教育を行い、子の財産を管理・代表する権利であると同時に義務です。
これには、子供の心身の成長をはかるための世話や教育(身上監護権)と、子供の財産を管理する行為(財産管理権)の2つの側面が含まれます。
親権は単なる権利ではなく、子供の利益を最優先に考えるべき重い責任を伴うものです。
ですから、子の人格を尊重し、年齢および発達の程度に配慮しなければならず、体罰その他、子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはなりません。親権は、子の利益を実現するための権利・義務として行使されます。
親権・養育費については「親権・養育費とは?離婚時の決め方や相場、共同親権を弁護士が解説」で詳しく紹介しています。
子供の世話や教育を行う「身上監護権」
身上監護権とは、子供の身の回りの世話をしたり、教育やしつけを行ったりする権利と義務です。
具体的には、子供がどこに住むかを決める居所指定権、子供が働くことを許可する職業許可権などがこれにあたります。
子供の健全な成長を直接的に支える重要な役割です。
子供の財産を管理する「財産管理権」
財産管理権とは、未成年の子供が持つ財産を親が管理し、法律行為を代理する権利と義務のことです。
例えば、子供名義の預貯金の管理、祖父母から受けた贈与の管理などが含まれます。
また、子供が何かを購入する契約を結ぶ際に同意を与えたり、親の同意なく結んだ不利益な契約を取り消したりする権限も、この財産管理権の一部です。
2022年4月の民法改正で親権は18歳で終了

親権は、成年に達しない子について行使すると定められてます。
2022年4月1日に施行された改正民法により、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。
この変更に伴い、親権も子供が18歳の誕生日を迎えるまでとなります。
親権の終了と養育費の支払期間は無関係

「親権が18歳で終わるなら、経済的な支援である養育費も同時に打ち切られるのではないか」という点は、多くの方が抱く疑問の一つです。
しかし、法律上の扱いは異なります。
結論から申し上げますと、親権が18歳で終了するからといって、養育費の支払いも18歳までとなるわけではありません。
親権と養育費の支払義務は、法律上、それぞれ別の根拠に基づいています。
親権がなくなった後も、養育費の支払いは続くことが多いです。
養育費は「子供が経済的に自立するまで」が原則的な支払期間
養育費の支払義務は、親の子に対する扶養義務に基づくものです。
この義務は、子供が未成熟子であるかを基準としております。
未成熟子とは、経済的・社会的に自立して生計を立てられるようにない子をいいます。
そのため、判断基準は「成年に達したかどうか」ではなく、「未成熟子であるかどうか」です。
18歳になっても学生で収入がない子供は、未成熟子となりますので、養育費の支払いが必要です。
大学卒業(22歳)までなど、夫婦間の合意で支払期間の延長は可能
子供が大学へ進学するケースが増えている現代において、離婚時の協議や調停では、養育費の支払期間を「22歳に達した後の最初の3月まで」や「大学を卒業するまで」と定めることがあります。
このように夫婦間で合意し、公正証書などの書面に明記しておくことで、18歳以降も安定して養育費を受け取ることが可能になります。
子供ありの離婚準備については「子供ありの離婚準備でやることリスト|切り出す前から離婚後まで」で詳しく紹介しています。
子供自身の意思で親権者を選ぶことは、何歳から可能になりますか?

親権者を決める際、子供自身の気持ちがどれくらい尊重されるのかは、親にとって非常に気になる点です。
裁判所の実務では、子供の年齢に応じてその意思を尊重する度合いが変わります。
親権の判断基準については「子どものために離婚したい|親権・タイミング・影響の判断基準」で詳しく紹介しています。
15歳以上になると子供の意見を聴取することが法律で定められている
家庭裁判所が調停や審判で親権者を指定する場合、子供が15歳以上であれば、その子の意見を聴かなければならないと法律で義務付けられています。
15歳にもなれば、自分の生活環境について十分な判断能力があると見なされるため、裁判所はその意思を極めて重く受け止め、特別な事情がない限り子供の意見に沿った判断を下す傾向にあります。
10歳前後から子供の意思が尊重される傾向にある
法律で明確に定められてはいませんが、家庭裁判所の実務では、おおむね10歳前後から子供の意思が重要な判断材料の一つとして尊重されるようになります。
もちろん、年齢が低い場合は親からの影響も考慮されますが、子供自身の言葉で語られる素直な気持ちは、子の福祉の観点から慎重に検討されます。
子供が18歳になり親権がなくなると、生活や手続きはどう変わりますか?

子供が18歳になり親権が消滅すると、法律上は一人前の大人として扱われるため、これまで親の同意が必要だった様々な契約や手続きを、自分一人の意思で行えるようになります。
親の同意なしで携帯電話やアパートの契約が可能になる
18歳になると、携帯電話の新規契約や機種変更、一人暮らしを始めるためのアパートの賃貸借契約などを、親の同意書なしで結ぶことができます。
自分のライフスタイルに関わる重要な決定を、自己の責任において下せるようになります。
クレジットカードの作成や高額なローン契約も一人でできる
金融に関する契約も単独で行えるようになります。
例えば、クレジットカードを作成したり、自動車を購入するためにローンを組んだりすることも可能です。
ただし、それに伴う返済義務もすべて本人が負うことになるため、金銭管理能力が問われます。
10年有効のパスポートが取得できるようになる
行政上の手続きにも変化があります。
未成年者が申請できるパスポートは有効期間が5年に限定されていましたが、18歳になると10年有効のパスポートを申請・取得できるようになります。
これにより、海外留学や長期の海外旅行などの計画も立てやすくなります。
2026年から導入された「共同親権」とはどのような制度ですか?

共同親権とは、離婚した後も父と母の双方が共同して親権を持つことを選択できる制度です。
2024年5月に改正民法が成立し、2026年までに施行されることになりました。
これにより、離婚時に父母が協議し、従来の単独親権か、あるいは共同親権かを選ぶことが可能になります。
協議が整わない場合は、家庭裁判所が判断します。
共同親権については「親権・養育費とは?離婚時の決め方や相場、共同親権を弁護士が解説」で詳しく解説しています。
現行の「単独親権」制度との違いと注意点
これまでの制度では、離婚後の親権者は必ず父か母のどちらか一方と定められていました。
共同親権が導入されると、子供の進学、医療、転居といった重要事項について、離婚後も父母双方の同意が必要になる場面が出てくる可能性があります。
DVや虐待などの事情がある場合は、単独親権が選択されることになります。
親権の年齢に関するよくある質問

ここでは、親権の年齢に関して特にお問い合わせの多い質問について、簡潔にお答えします。
具体的な状況によって対応は異なりますので、あくまで一般的な回答として参考にしてください。
18歳や19歳の大学生の子供がいる場合、親権はどうなりますか?
2022年4月の民法改正により、18歳で成年となります。
したがって、18歳や19歳の子供に対して親権は発生しません。
親権は子供が18歳の誕生日を迎えるまでです。
18歳を超えると親権はなくなりますが、上述したとおり、養育費の支払いはこれとは別問題です。
親権がなくなる18歳以降の養育費は、どのように取り決めればよいのでしょうか?
離婚時に「大学卒業まで」「22歳に達した後の最初の3月まで」など、具体的な支払いの終期を夫婦間で合意し、その内容を公正証書などの法的な書面に残しておくことが最も重要です。
これにより、将来的なトラブルを防ぎ、確実な支払いを受けることができます。
一度決めた親権者を、後から変更することは可能ですか?
可能です。
ただし、父母の話し合いだけで変更することはできず、家庭裁判所に「親権者変更調停」または「審判」を申し立てる必要があります。
裁判所は、親権者の変更が「子の利益」にかなうかどうかを最優先に考え、現在の養育状況や子供の意思などを総合的に考慮して判断します。
弁護士法人キャストグローバルが選ばれる理由

離婚問題は、法律の知識だけでなく、感情的な対立や将来の生活設計まで絡む複雑な問題です。
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まとめ

親権は2022年の民法改正により、子供が18歳に達した時点で終了します。
しかし、養育費の支払いは親権の有無とは直結せず、「子供が経済的に自立するまで」が原則です。
大学卒業までなど、夫婦間の合意によって支払い期間を定めることが重要です。
また、親権者を決める際には、10歳頃から子供の意思が尊重され始め、15歳以上では意見を聞くことが法律で定められています。
2026年施行予定の共同親権制度など、法制度も変化しており、専門的な知識が求められる場面が増えています。
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離婚に伴う親権や養育費の問題は、法律の知識はもちろん、感情的な対立も絡み合い、当事者同士での話し合いは心身ともに大きな負担となります。
今後の子供の人生を左右する重要な取り決めだからこそ、専門家である弁護士に相談することが、後悔のない解決への第一歩です。
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弁護士法人キャストグローバル 離婚部
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