子供ありの離婚準備でやることリスト|切り出す前から離婚後まで

監修者 弁護士法人キャストグローバル
離婚部弁護士
目次
目次を表示子供がいる状況での離婚は、自分のことのみならず大切な子供のことを考えなければならないため、精神的な負担も大きくなります。
感情的に進めてしまい、後から「こうすれば良かった」と後悔しないためには、計画的な準備が不可欠です。
特に、相手に離婚の意思を伝える前から水面下で進めるべき準備は、その後の話し合いを有利に進めるための鍵となります。
この記事では、お子さんがいる女性が離婚を決意したとき、切り出す前から離婚後まで、いつ、何をすべきかを網羅した「やることリスト」を3つのステップに分けて解説します。
この記事でわかること
・ 離婚を有利に進め、その後の生活基盤を整えるための事前準備
・ 子供の将来や夫婦の財産について、離婚時に必ず決めるべき重要事項
・ 離婚後の生活をスムーズに始めるために必要な公的手続きの全体像
子供がいる方の離婚準備は計画性が重要!3つのステップで解説

子供のいる離婚では、子供への影響を最小限に抑え、離婚後の子供の生活を安定させることが最優先事項です。
そのためには、感情のままに離婚を切り出すのではなく、冷静に準備を進める計画性が求められます。
具体的には、離婚の話し合いを始める「前」、実際に話し合う「中」、そして離婚が成立した「後」の3つのステップで、やるべきことを整理して着実に実行していくことが重要です。
このステップを踏むことで、後悔のない新たなスタートを切ることができます。
【STEP1】離婚を切り出す前に!相手に知られず進める準備リスト

離婚準備の中で最も重要なのが、相手に切り出す前の準備です。
相手に知られることで、財産を隠されたり、感情的な対立が激化して話し合いが困難になったりするリスクを避けられます。
特に専業主婦の方など、経済的に自立するまでに時間が必要な場合は、離婚後の生活基盤を整えるための準備期間が不可欠です。
この段階では、離婚後の生活設計から、財産分与や慰謝料請求のための情報収集まで、相手に悟られずに慎重に進める必要があります。
まずは離婚後の生活設計を立てる(仕事・住居・資金)
離婚後の生活を具体的にイメージし、基盤を整えることが最初のステップです。
まず「仕事」について、特に専業主婦の方はすぐに就職先を見つけるのが難しい場合もあるため、求職活動を始めたり、資格取得を検討したりする必要があります。
子供が小さい場合は保育園の情報収集も欠かせません。
次に「住居」ですが、実家に戻る、公営住宅を申し込む、賃貸物件を探すなど、選択肢を検討し、家賃の相場などを調べておきましょう。
最後に最も重要なのが「資金」です。
当面の生活費として、最低でも半年から1年分は準備しておくことが望ましいです。
パートを始めたり、少しずつ貯蓄を始めたりして、経済的な基盤を確保しましょう。
夫婦の共有財産をリストアップして正確に把握する
財産分与を有利に進めるためには、夫婦で築いた共有財産を正確に把握しておくことが不可欠です。
共有財産には、預貯金、不動産、生命保険、学資保険、自動車、有価証券などが含まれます。
相手名義の財産であっても、婚姻期間中に協力して得たものは財産分与の対象となります。
相手に財産を隠されないよう、預金通帳のコピーやネットバンキングのスクリーンショット、保険証券の写真、不動産の登記簿謄本など、財産の存在を示す証拠を事前に集めておきましょう。
離婚原因が相手にある場合は有利に進めるための証拠を集める
離婚原因が相手の不貞行為(浮気)やDV(ドメスティック・バイオレンス)、モラハラなど、相手側にある場合は、慰謝料請求や離婚を有利に進めるために客観的な証拠が極めて重要になります。
例えば、不貞行為であれば、性的関係がわかる写真や動画、メールやLINEのやり取り、探偵の調査報告書などが有効です。
DVの場合は、暴力を受けた際の診断書や怪我の写真、暴言の録音データなどが証拠となり得ます。
日記に日々の出来事を記録しておくことも、有力な証拠となる場合があります。
別居を考えているなら婚姻費用を請求する準備も進める
離婚前に別居を考えている場合、収入の低い側は高い側に対して、生活費として「婚姻費用」を請求する権利があります。
これは法律で定められた夫婦の義務であり、離婚が成立するまで、または別居が解消されるまで請求できます。
特に収入のない専業主婦にとっては、別居中の生活を支える重要な資金源となります。
相手との話し合いで金額や支払い方法を決めますが、合意できない場合は家庭裁判所に婚姻費用分担請求の調停を申し立てることが可能です。
婚姻費用については「婚姻費用を請求したい!相場、請求手続きと最新算定表について弁護士が解説」で詳しく解説しています。
【STEP2】子供のために離婚の話し合いで決めるべき最重要リスト

離婚の話し合いでは、感情的にならず、子供の将来を第一に考え、決めるべきことを一つずつ冷静に協議していく姿勢が大切です。
特に親権、養育費、面会交流の3点は「子供に関する三大条件」ともいわれ、最も重要な項目です。
例えば子供が8歳で2人や3人いる場合など、具体的な状況を想定しながら、子供の生活環境が離婚によって大きく損なわれることのないよう、具体的な取り決めを行う必要があります。
将来のトラブルを避けるためにも、決まった内容は必ず書面に残しましょう。
子供のための離婚については「子どものために離婚したい|親権・タイミング・影響の判断基準と手続き」で詳しく解説しています。
子供の将来のために最も重要な「親権者」をどちらにするか
親権は、未成年の子供を監護・養育し、その財産を管理するために、父母に認められた権利と義務のことです。
離婚届には親権者を記載する欄があり、ここを決めなければ離婚は成立しません。
裁判所が、親権者を決める際は、どちらが親としてふさわしいかではなく、「どちらの親と暮らすことが子供の利益になるか」という視点が最も重視されます。
これまでの監護実績、愛情の度合い、心身の健康状態、子供の年齢などが考慮されます。
親権者は、両親の合意で決められますが、子供のことを第一に考えましょう。
日本では母親が親権者となるケースが多いですが、夫が育児に積極的であった場合などは、慎重な話し合いが必要です。
子供がいる場合も、基本的には同様の観点で判断されますが、子供の年齢や兄弟姉妹を分離すべきでないといった点も考慮されることがあります。
これまでの育児実績を客観的に示す準備が重要です。
子供が不自由なく暮らすための「養育費」の金額と支払い方法
養育費は、子供が経済的に自立するまで、監護していない親が支払うべき子供の生活費や教育費のことです。
離婚によって親子関係がなくなるわけではないため、親には子供を扶養する義務があります。
養育費の金額は、夫婦双方の収入や子供の人数、年齢に応じて、裁判所が公開している養育費算定表を参考に決めるのが一般的です。
養育費の話し合いでは、月々の支払額に加え、支払期間、支払日、振込先といった支払い方法、さらには進学費用や医療費など特別な出費に関する取り決めも明確にしておくことが、後のトラブルを防ぐために重要です。
養育費については「養育費の相場|年収・子供の人数ですぐわかる早見表と計算方法」で詳しく解説しています。
離婚後も親子関係を続けるための「面会交流」の具体的なルール
面会交流とは、離婚後に子供と離れて暮らす親が、子供と定期的・継続的に会って交流することです。
これは親のための権利というよりも、子供の健全な成長のために認められた「子供の権利」であると考えるのが現在の主流です。
離婚によって子供が精神的に不安定になることを防ぐためにも、重要な取り決めです。
話し合いでは、面会交流の頻度、1回あたりの時間、場所、宿泊の可否、子供の受け渡し方法、学校行事への参加の可否など、具体的なルールを細かく決めておくことが大切です。
特に8歳くらいになると子供自身の意思も尊重されるべき要素となります。
子供が2人、3人といる場合は、それぞれの子供の意向も確認しながら進めるのが望ましいです。
夫婦に感情的な対立があっても、子供の福祉を最優先に考え、冷静に協議する必要があります。
【STEP2】夫婦間で離婚の話し合いで決めるべき重要リスト

子供に関する条件と並行して、夫婦間の財産やお金に関する問題もきちんと清算する必要があります。
特に離婚後の経済基盤に不安がある場合は、正当な権利を主張し、新たな生活の元手となる資金を確保することが極めて重要です。
財産分与、慰謝料、年金分割は、いずれも法律で認められた権利です。
不利な条件をのんでしまうことのないよう、専門家のアドバイスも参考にしながら、冷静に話し合いを進めましょう。
夫婦で築いた資産を公平に分ける「財産分与」
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が協力して築いた共有財産を、離婚時に負担に応じて公平に分け合う制度です。
貢献度に応じて分けるのが原則で、専業主婦の家事や育児といった貢献も評価されるため、基本的には2分の1の割合で分けられます。
対象となるのは、預貯金、不動産、生命保険、自動車、有価証券など、夫名義か妻名義かを問いません。
ただし、結婚前からそれぞれが持っていた財産や、親から相続した財産は「特有財産」とされ、分与の対象外です。
事前にリストアップした共有財産をもとに、漏れなく公平に分与できるよう夫と話し合いましょう。
将来の生活に関わる「年金分割」の割合
年金分割とは、婚姻期間中の厚生年金や共済年金の保険料納付実績を、離婚時に夫婦間で分割できる制度です。
これにより、婚姻期間中に専業主婦であったり、パートタイマーで扶養に入っていたりした側も、将来受け取る年金額を増やすことができます。
分割の割合は、原則として2分の1です。
この制度は、相手の同意がなくても、年金事務所に請求すれば手続きができます。
離婚後の生活を支える重要な制度なので、忘れずに手続きを行いましょう。
離婚原因を作った側が支払う「慰謝料」の請求
慰謝料とは、相手の不法行為(不貞やDVなど)によって受けた精神的苦痛に対する損害賠償金のことです。
離婚原因が相手にある場合、慰謝料を請求できる可能性があります。
慰謝料の金額は、原因となった行為の内容や期間、悪質性、精神的苦痛の程度など、様々な事情を考慮して算定されます。
性格の不一致など、どちらか一方に責任があるといえない理由での離婚では、慰謝料の請求は認められません。
慰謝料を請求するためには、相手の不法行為を証明する客観的な証拠が不可欠です。
話し合いで決めた内容は必ず「離婚協議書」や「公正証書」に残す

離婚に関して夫婦で合意した内容は、口約束で終わらせず、必ず書面に残すことが極めて重要です。
書面に残す方法としては「離婚協議書」と「公正証書」の2種類があります。
離婚協議書は自分たちで作成できる手軽さがありますが、一部の養育費を除いて法的な強制力はありません。
一方、公正証書は公証役場で作成する公的な文書であり、特に養育費や慰謝料など金銭の支払いについて「強制執行認諾文言」を入れておけば、相手が支払いを怠った場合に、裁判を起こさなくても相手の給与や財産を差し押さえる「強制執行」が可能になります。
将来の支払いを確実にするために、費用はかかりますが公正証書を作成しておくことを強く推奨します。
協議離婚の進め方については「協議離婚の進め方と必要書類・注意点」で詳しく紹介しています。
離婚協議書と公正証書の違いについては「離婚協議書と公正証書の違いは?作成メリット・費用・効力を弁護士が解説」で詳しく紹介しています。
【STEP3】離婚届の提出後に必要な手続き

離婚届を提出し、法的に離婚が成立した後も、生活を立て直すための事務手続きは多岐にわたります。特に氏(名字)を変更する場合や、お子さんがいる場合は、手続きの遅れが公的支援の受給や生活基盤に直結するため注意が必要です。
役所での手続きに加え、以下の各種名義変更等も計画的に進める必要があります。
・健康保険・年金の切り替え
・子の氏の変更許可申し立て(家庭裁判所)
・児童扶養手当の申請
・ひとり親家庭等医療費助成の申請
・銀行口座、クレジットカードの名義変更
・運転免許証、パスポートの書き換え
・学資保険、生命保険の契約者・受取人変更
離婚後の具体的な手続きの流れについては、「離婚成立後に必要な手続きとは?手続き一覧とするべき順番」で詳細に解説していますので、ご参考ください。
キャストグローバルで解決した離婚・男女問題の解決事例

離婚問題は、一つとして同じケースはありません。
当事者同士の話し合いだけでは感情的な対立が深まり、解決が遠のいてしまうことも少なくありません。
ここでは、当事務所の弁護士が介入することで、依頼者である女性にとって有利な結果を導き出した事例の一部をご紹介します。
専門家である弁護士が代理人として交渉することで、相手との直接のやり取りによる精神的負担を軽減し、法的に妥当な解決を目指すことが可能になります。
男性の弁護士には話しにくいといった場合は女性弁護士も多数在籍しておりますのでご安心ください。
当事務所の解決事例ついては「弁護士法人キャストグローバル 離婚問題解決事例」で詳しく紹介しています。
夫の不貞行為に対し、高額な慰謝料を獲得できた40代女性の事例
夫が複数の女性と不貞行為を繰り返していたことが発覚し、精神的に深く傷ついた40代の女性からのご相談でした。
当初、夫は不貞行為を認めず、慰謝料の支払いにも応じませんでした。
弁護士が介入し、依頼者が集めていた証拠を精査・整理した上で、法的な主張を組み立てて夫と交渉しました。
粘り強い交渉の結果、夫に不貞行為の事実を認めさせ、相場を上回る高額な慰謝料と財産分与を受ける内容で離婚を成立させることができました。
相手から請求された慰謝料を大幅に減額できた30代女性の事例
不貞行為をしてしまったとして、相手方の配偶者である夫から高額な慰謝料を請求された30代女性からのご依頼でした。
相手方は感情的になっており、法外な金額を一方的に請求してきました。
弁護士が代理人として入り、相手方と冷静に交渉。
こちらの謝罪の意を伝えつつも、請求額が法的な相場から大きくかけ離れていることを具体的に主張しました。
結果として、当初の請求額から大幅に減額した金額で和解を成立させることができ、依頼者の経済的負担を大きく軽減しました。
親権で揉めたものの、粘り強い交渉で親権を獲得できた30代女性の事例
離婚にあたり、夫が親権を強く主張し、話し合いが平行線になってしまった30代女性の事例です。
夫は依頼者の監護能力に問題があると一方的に非難していました。
弁護士は、これまでの依頼者の育児実績や子供との良好な関係性を具体的に示す資料を揃え、家庭裁判所の調停手続きに臨みました。
調停委員や裁判官に対し、子供の福祉の観点から依頼者が親権者としてふわしいことを粘り強く主張した結果、無事に親権を獲得することができました。
子供がいる方の離婚準備に関するよくある質問

子供のいる離婚準備は、わからないことや不安なことばかりです。
ここでは、多くの方が疑問に思われる点について、Q&A形式で簡潔にお答えします。
特に、子供の将来に直結するお金の問題や、子供の心の問題は、慎重な対応が求められます。
離婚準備リストの中で、子供のために特に優先すべき項目は何ですか?
子供の生活環境と精神的な安定を確保することが最優先です。
具体的には、離婚後の子供の住まいや生活の基盤となる親権者の決定、経済的な支えとなる養育費の取り決め、そして親子関係を維持するための面会交流のルール作りです。
これらを最初にしっかりと話し合い、具体的に決めておくことが重要です。
離婚の話し合いで養育費の金額が決まらない場合はどうすれば良いですか?
夫婦間の話し合いで養育費の金額や支払い方法が決まらない場合は、家庭裁判所に「養育費請求調停」を申し立てることができます。
調停では、調停委員という中立な第三者が間に入り、双方の収入資料などをもとに話し合いを進めます。
それでも合意できない場合は、裁判官が一切の事情を考慮して妥当な金額を決定する「審判」という手続きに移行します。
子供にはいつ、どのように離婚することを伝えるべきでしょうか?
離婚することが確定し、離婚後の生活の見通しがある程度立った段階で伝えるのが望ましいです。
伝える際は、できる限り両親が揃って、「パパとママは夫婦としては別れるけれど、あなたの親であることは変わらない」「どちらもあなたのことが大好きだ」というメッセージを、子供の年齢に合わせた言葉で伝えましょう。
子供が自分を責めないよう、「あなたのせいではない」と明確に伝えることも非常に重要です。
キャストグローバルが離婚問題で選ばれる5つの理由

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まとめ

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監修者
弁護士法人キャストグローバル 離婚部
離婚に関する記事は、当事務所の弁護士・専門スタッフが監修しています。離婚・男女問題のご相談を中心に、これまで6,200件以上のご相談に対応してきました。
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