コラム

DV・モラハラによる離婚慰謝料の相場

  • 離婚・慰謝料

DV・モラハラとは

DV・モラハラは、今では、女性から上位に挙げられる離婚原因の1つになっています。

DVとは、ドメスティックバイオレンスの略であり、家庭内暴力を意味します。なお、ここでの「暴力」は肉体的暴力に限られず、経済的暴力(生活費を渡さないなど)、侮辱・暴言による精神的暴力を意味します。

モラハラとはモラル・ハラスメントの略であり、人格否定を伴う言葉を用いて配偶者を心理的に抑圧する方法によりなされる精神的暴力の一種です。

家庭内暴力は夫婦生活の日常において外部からは認識することの難しい閉鎖的空間で継続的に行われる暴力であり、その耐え難い苦痛から離婚の原因としてよく挙げられることになるのです。

今回は、こうしたDV・モラハラによる離婚の問題について、特に離婚慰謝料の問題を中心に解説します。

DV・モラハラは離婚の理由になる! 

DV・モラハラは婚姻を継続し難い重大な事由に当たる

DV・モラハラを理由に離婚したい場合には、まずは協議離婚を模索します。
しかし、DV・モラハラの加害者である配偶者は簡単に離婚に応じてくれないでしょうから結局、最終手段である裁判離婚によるほかないケースが多くなります。

裁判離婚を認めてもらうには、法律上の離婚原因の存在が必要です。離婚原因の典型例は不貞行為や悪意の遺棄(正当な理由なく同居を拒否するような場合)であり、DV・モラハラは、離婚原因の典型例としては挙げられてはいませんが、「婚姻を継続し難い重大な事由」という離婚原因として認められる可能性があります。

ポイントはDV・モラハラの内容・継続性、改善の見込

DV・モラハラという言葉は、非常に広い意味を持ちますから結局、具体的に夫婦間においてどのような事態が起きているのか、まずは、その内容が問題となります。

そしてそれがどの程度の期間継続しており、将来改善される見込はあるのかについて考慮して最終的には、夫婦関係の破綻修復不可能の2点により離婚原因になるのかについて判断されます。

DV・モラハラによる離婚の慰謝料の相場は50万円~300万円

離婚慰謝料の意味は2つある!

一般に離婚の際、離婚の原因を作った者は、相手方配偶者に慰謝料を支払うべきものであるとされています。DV・モラハラによる離婚の場合でもこのことは同じです。

離婚慰謝料は厳密にいうと2つの意味があり、1つは離婚原因となる行為それ自体により生じた精神的苦痛を慰謝するもの、他の1つは結果として離婚になったことについての精神的苦痛を慰謝料するものです。

DV・モラハラを例にすれば、日々の個別の暴力・暴言による精神的苦痛とそうした日々の継続により結果として離婚するほかなくなったことの精神的苦痛の双方について慰謝料の支払義務は生じるのです。

もっとも実務上、離婚慰謝料の判断においては、両者を厳密に区別してはいないようです。

離婚慰謝料の相場は?

離婚慰謝料の算定は、夫婦関係の破綻の原因、原因行為の違法性の有無・程度、婚姻期間、当事者の経済力などを考慮して裁判官の裁量により決められます。

離婚慰謝料の相場としては、50万円~300万円であると言われています。実際には、200万円~300万円の慰謝料を認めるケースが大半を占めています。

もちろん、この金額は目安に過ぎませんから実際の具体的な事情により、相場より低い慰謝料の場合もあれば高い慰謝料の場合があり得ます。

DV・モラハラにより後遺障害を負った場合は?

DV・モラハラは、その内容により被害者である配偶者に甚大な精神的・肉体的被害を与えることがあり、最悪の場合は将来回復困難の障害を残すこともあります。

仮に、DV・モラハラにより後遺障害の残ったようなケースでは、先の慰謝料の相場を超える高額の慰謝料に加え、交通事故における後遺障害と同様に後遺障害による逸失利益(将来の収入に対する影響)の賠償を請求することもできます。

協議離婚は困難であるため別居して離婚調停の申立を行う!

DV・モラハラの加害者との協議は困難

DV・モラハラを理由に離婚を望む場合には、まず協議離婚を試みること自体は可能です。

ところが、DV・モラハラの加害者は、往々にして自身の加害行為を正当であると思い込んでいるため夫婦間の話し合いによる離婚は難しそうです。

協議できないときは調停の申立…そして訴訟提起

協議離婚できないときには、離婚調停の申立を行います。そして、調停での話し合いでも離婚に応じてくれなければ、離婚訴訟を提起することになります。

離婚を求めることと離婚慰謝料を求めることは厳密には別の問題ですが、通常、両者は同時に行うことになります。それ以外に離婚に付随する親権者の指定や養育費の負担、財産分与など解決すべき問題は多くあります。

また、離婚を最優先にして離婚慰謝料の問題は後回しにした場合には、時効の問題に注意するようにしましょう。離婚慰謝料を請求する権利は、離婚から3年経過すれば時効により消滅してしまいます。

裁判において証拠は不可欠

離婚訴訟において証拠は不可欠です。いくら日常的にDV・モラハラの被害を受けていた場合でもその証拠を提出できなければそうした事実はないものとして扱われてしまうこともあり、真実に基づいた判断がなされないこともあるのです。

ですから、将来、DV・モラハラを理由に離婚訴訟や慰謝料請求訴訟を提起する可能性のある場合には、日々の被害を証明するための証拠を収集・保存することを意識しましょう。

弁護士に依頼する1番のメリットは「安心」できること

DV・モラハラによる離婚に悩んでいる場合には、できる限り早期に弁護士に依頼して問題の解決を図るようにしましょう。

DV・モラハラによる心理的ダメージを抱えたまま一人で加害者である配偶者と話し合いを進めることは非常に困難ですし、家庭内暴力は証拠を残せないケースが多いですから早めに準備を始める必要があるからです。

何より、専門家である弁護士を代理人として問題の解決を進めることにより、独りDV・モラハラの加害者である配偶者に立ち向かうことの不安から解放され安心を得ることが1番のメリットであるといえるでしょう。

また、当事務所では無料の電話相談も行っております。まずは一度、現在の状況をお聞かせください。
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