不倫を言いふらされた!名誉毀損が成立するケースと適切な対処法を弁護士が解説

監修者 弁護士法人キャストグローバル
離婚部弁護士
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目次を表示不倫の事実をパートナーやその不倫相手に言いふらされ、職場での立場や人間関係が危うくなり、どう対処すべきか悩んでいませんか。
この記事を読めば、不倫の暴露行為が法的にどのような問題を引き起こすのか、名誉毀損が成立する具体的なケースから、暴露された場合の冷静な対処法まで詳しく理解できます。
慰謝料請求や示談交渉を有利に進めるための行動指針を立てられるよう、弁護士が解説します。
この記事でわかること
・ 不倫の暴露が事実でも名誉毀損にあたる法的根拠
・ SNSや職場など名誉毀損が成立する具体的なケース
・ 名誉毀損で請求できる慰謝料と不倫慰謝料の相殺関係
・ 証拠集めから弁護士相談まで冷静に進めるための対処ステップ
不倫の事実を言いふらされたら名誉毀損になる?

パートナーの不倫が発覚した際、感情的になってその事実を第三者に言いふらす行為は、内容が事実であっても名誉毀損罪やプライバシー侵害にあたる可能性があります。
不倫は配偶者との関係で違法為ではありますが、だからといって個人の名誉やプライバシーを不当に侵害する「私刑」が認められるわけではありません。
名誉毀損が成立するための3つの条件とは?
名誉毀損が成立するには、法律上、以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。
- 公然と:不特定または多数の人が認識できる状態を指します。SNSへの投稿や職場で言いふらすなどが典型例です。
- 事実を摘示し:「AさんはBさんと不倫している」というように、人の社会的評価を低下させる可能性のある具体的な事実を示すことです。
- 人の名誉を低下又はその危険:個人のプライドのような主観的な名誉感情ではなく、その人に対する社会的な評価を低下させることを意味します。
これらの条件が揃うと、民事上の不法行為として損害賠償請求の対象となり、刑事上の名誉毀損罪として罰せられる可能性があります。
「本当のことだから問題ない」は間違い?事実の暴露が罪になる理由
「不倫は事実なのだから、それを公にしても問題ない」と考えるのは大きな誤解です。
日本の法律では、公表された内容が真実であっても名誉毀損は成立します。
民事上は
- 公共の利害に関する事実であること
- 専ら公益を図る目的であること
- 事実が真実であることの証明があること
の要件を満たす場合には違法性が否定されます。
しかし、個人の不倫関係を暴露する行為が「公益目的」と認められるケースはほとんどなく、多くは私的な報復でありますから、違法性が否定されることはありません。
プライバシーの侵害にも該当する可能性がある
不倫の暴露は、名誉毀損だけでなくプライバシーの侵害にも該当する可能性があります。
プライバシーの侵害とは、他人に知られたくない私生活上の情報を本人の許可なく公開する行為です。
不倫という事実は、個人の極めてプライベートな情報であり、これを本人の意に反して暴露する行為は、精神的苦痛を与えたとして不法行為が成立し、慰謝料請求の対象となり得ます。
名誉毀損とプライバシー侵害は、両方が同時に成立することも少なくありません。
どんなケースが名誉毀損に該当する?具体的な場面ごとに解説

不倫の事実を暴露する行為は、その方法や場所によって法的な評価が変わります。
ここでは、名誉毀損が問題となりやすい具体的なケースを場面ごとに解説します。
どのような状況が「公然と」行われたと判断され、法的な責任を問われる可能性があるのかを理解しておくことが重要です。
SNSやネット掲示板で不倫を暴露された場合
X(旧Twitter)やInstagram、FacebookなどのSNSや、匿名掲示板で不倫の事実を投稿する行為は、名誉毀損の典型例です。
これらのプラットフォームは不特定多数のユーザーが閲覧できるため、名誉毀損の成立要件である「公然性」が極めて高く、拡散力も強いため被害が拡大しやすい傾向にあります。
実名や顔写真、勤務先などを併せて投稿された場合、社会的評価の低下が著しいとして、高額な慰謝料が認められる可能性もあります。
職場に電話されたり、社内で言いふらされたりした場合
不倫相手の職場に電話をかけたり、直接乗り込んで上司や同僚に不倫の事実を告げたりする行為も、名誉毀損に該当する可能性が高いです。
職場という場所は、複数の従業員がいる環境であり、「多数人」の前で事実が示されたと判断されるためです。
これにより、職場での立場が悪化したり、昇進に影響が出たりするなど、具体的な社会的評価の低下につながりやすく、悪質な行為と評価されます。
親族や共通の友人に不倫の事実を伝えられた場合
親族や共通の友人など、限られた範囲の人にだけ伝えた場合でも、名誉毀損が成立することがあります。
法律上の「公然性」は、情報が不特定多数に広まる可能性(伝播性)があれば認められるためです。
例えば、友人が他人に話すことが想定される状況か、口止めなどの情報漏洩防止措置があるか、実際に他人へ伝わったかなどが判断要素となります。裁判例には、特定の15名に対する発言について、内容を他人に伝達する特段の障害がないことから公然性を認めたものがあります。
そのため、特定かつ少数の身内や親しい友人への暴露だから大丈夫であるとはいえません。
不倫を暴露されたら慰謝料請求はどうなる?

不倫を暴露された側は、精神的な苦痛や社会的な信用の失墜という大きなダメージを受けます。
一方で、自身も不倫という不法行為をしています。
このような複雑な状況では、慰謝料の関係がどうなるのかが大きな問題となります。
名誉毀損を理由に慰謝料を請求できるのか、また相手から請求された不倫慰謝料と相殺できるのかについて解説します。
名誉毀損を理由に慰謝料を請求できるのか
結論として、名誉毀損は民法上の不法行為に該当するため、暴露行為による精神的苦痛に対して慰謝料を請求することができます。
これは、あなたが支払うべき不倫慰謝料とは別の問題として成立します。
名誉毀損の慰謝料額は、暴露の態様、拡散の範囲、社会的地位への影響度などを総合的に考慮して判断され、一般的には数万円から200万円程度が相場とされていますが、被害の大きさによってはそれ以上になるケースもあります。
相手から請求された不倫慰謝料との相殺は可能か
相手から請求された不倫慰謝料との相殺は、現実的には可能な場合が多いです。
不倫をした側は「不倫慰謝料」を支払う義務を負い、暴露行為をした側は「名誉毀損の慰謝料」を支払う義務を負います。
これらはいずれも悪意による不法行為にあたりえるため、民法上相殺が禁止されています。
もっとも、相殺契約を禁止するものではないと理解されており、実務上もこのようにお互いに金銭債権を持っている場合、それぞれの債権を対等な額で消滅させる相殺することがあります。
例えば、不倫慰謝料が150万円、名誉毀損の慰謝料が50万円と算定された場合、相殺によって実際に支払う不倫慰謝料を100万円に減額できる可能性があります。
もっとも、相殺する前提として、損害賠償額を確定する必要があるため、争いがある状態では相殺はできないことになります。
感情的な暴露で慰謝料が減額される?弁護士が解説する交渉の注意点
不倫をされた被害者であっても、名誉毀損という違法行為に及べば、自身も加害者としての立場を併せ持つことになります。
これにより、慰謝料請求の交渉において立場が弱くなる可能性があります。
本来であれば満額受け取れるはずだった不倫慰謝料が、名誉毀損の慰謝料と相殺されて結果的に手取り額が大幅に減ってしまうケースは少なくありません。
感情的な行動は、最終的に自身の経済的利益を損なう結果につながるため、冷静な対応が求められます。
不倫を言いふらされたらどうすればいい?冷静に進めるための4ステップ

不倫の事実を言いふらされたとき、感情的になって相手と直接対決するのは得策ではありません。
事態を悪化させず、自身の権利を守るためには、冷静かつ法的な手順に沿って行動することが重要です。
ここでは、万が一の際に取るべき具体的な4つのステップを解説します。
ステップ1:名誉毀損の証拠を確実に集めて保存する
最初に行うべき最も重要なことは、名誉毀損の証拠を確実に収集し、保存することです。
証拠がなければ、後の交渉や法的手続きで相手の責任を追及することが困難になります。
- SNSや掲示板の投稿:スクリーンショットで保存(URL、投稿者名、日時がわかるように)
- メールやLINE:文面をスクリーンショットや写真で保存
- 口頭での暴露:相手との会話を録音する、または第三者の証言をメモや書面で確保する
これらの証拠は、客観的な事実を証明するための強力な武器となります。
ステップ2:内容証明郵便で暴露行為の中止を求める
証拠を確保したら、相手方に対して暴露行為を直ちにやめるよう求める意思表示をします。
その際、口頭ではなく「内容証明郵便」を利用するのが効果的です。
内容証明郵便は、いつ、誰が、どのような内容の文書を送ったかを郵便局が公的に証明してくれるサービスです。
これにより、相手に警告したという事実が法的な証拠として残り、相手にプレッシャーを与えるとともに、誠意ある対応が見られない場合の次の法的手段への布石となります。
ステップ3:SNSや掲示板の投稿削除を要請する方法
インターネット上に情報が拡散されている場合、被害の拡大を防ぐために投稿の削除を求める必要があります。
まずは、投稿者自身で削除するように求めます。
次に、投稿されたサイトの運営者やプロバイダに対し、「送信防止措置請求」という手続きを行います。
これは、権利が侵害されていることを示す資料を添えて、投稿の削除を要請するものです。
手続きが複雑であったり、運営者が任意に応じなかったりする場合は、裁判所を通じて削除を命じる仮処分命令を申し立てることも可能です。
ステップ4:弁護士に相談して慰謝料請求や刑事告訴を検討する
一連の対応を個人で行うことには限界があります。
証拠収集の段階から弁護士に相談することで、法的に有効な証拠の集め方や、その後の最適な対応についてアドバイスを受けられます。
弁護士は代理人として、相手方との慰謝料請求交渉を行うことができます。
交渉で解決しない場合は、民事訴訟を提起して損害賠償を求めたり、悪質なケースでは警察に刑事告訴したりすることも視野に入れて、包括的なサポートを提供します。
不倫の名誉毀損に関するよくある質問

不倫と名誉毀損が絡む問題は、法律的な判断が複雑で、多くの方が疑問を抱えています。
ここでは、特によく寄せられる質問について、弁護士がお答えします。
不倫を会社に報告されたことは名誉毀損になりますか?
名誉毀損に該当する可能性が高いです。
会社の多数の従業員に知られることで社会的評価が低下するためです。
ただし、報告先が人事担当者などごく少数で、業務上の正当な理由があるなど、例外的に成立しないケースもあります。
不倫を理由に会社を解雇されることはありますか?
原則として不倫のみを理由とする解雇は、不当解雇として無効になる可能性が高いです。
私生活上の行為は、直接的に会社の業務に影響を与えるものではないためです。
ただし、不倫相手が同じ会社であった場合に、懲戒処分の対象となることがあります。
不倫を暴露されて精神的苦痛を受けました。慰謝料はいくら請求できますか?
名誉毀損の慰謝料相場は、一般的に数万円から200万円程度です。
しかし、暴露の態様や範囲、社会的地位への影響など個別の事情によって変動します。
悪質な場合は相場を超える可能性もありますので、弁護士にご相談ください。
名誉毀損で警察に相談する場合、どのような準備が必要ですか?
まず暴露行為の証拠(投稿のスクリーンショット、録音等)を収集・整理します。
次に、いつ、どこで、誰に、何をされたのかを時系列でまとめたメモを作成するとスムーズです。
身分証明書や犯人特定につながる情報も持参しましょう。
弁護士法人キャストグローバルが選ばれる3つの理由

不倫の名誉毀損という複雑なトラブルを解決するためには、高度な専門知識と豊富な経験を持つ弁護士のサポートが不可欠です。
弁護士法人キャストグローバルは、依頼者の皆様に寄り添い、最善の解決へ導くための体制を整えています。
理由1:離婚・男女問題に特化した「離婚専門部」によるチーム対応
当事務所では、離婚・男女問題を専門的に取り扱う「離婚専門部」を設置しています。
一人の弁護士が多様な分野を扱うのではなく、専門チームとして対応することで、複雑な事案に関する深い知見とノウハウを組織全体で共有。
これにより、個々の弁護士の経験だけに頼らない、質の高いリーガルサービスを迅速に提供することが可能です。
理由2:相談実績6,200件以上に基づく豊富なノウハウと交渉力
私たちの強みは、これまでに寄せられた6,200件以上の豊富な相談実績です。
一つひとつのご相談に真摯に向き合ってまいりました。
数多くの事例から蓄積されたデータと交渉ノウハウを駆使し、慰謝料の相殺交渉や示談など、依頼者にとって最も有利な条件での解決を目指します。
理由3:税理士や司法書士などグループ内の士業連携によるワンストップサービス
キャストグローバルグループには、弁護士だけでなく、税理士や司法書士、行政書士など15種の士業が在籍しています。
そのため、名誉毀損の問題だけでなく、離婚に伴う財産分与での不動産登記や税金問題など、関連する法的手続きもすべてワンストップで対応可能です。
複数の専門家に個別に相談する手間を省き、スムーズな問題解決を実現します。
まとめ

不倫の事実を言いふらす行為は、内容が真実であっても名誉毀損やプライバシー侵害に該当し、法的な責任を問われる可能性があります。
もしあなたが不倫の事実を暴露されてしまった場合、決して感情的にならず、まずは冷静に証拠を確保することが重要です。
その上で、内容証明郵便による中止要求や、弁護士を通じた慰謝料請求、刑事告訴などの法的措置を検討しましょう。
不倫慰謝料と名誉毀損の慰謝料は相殺できる可能性があり、専門家である弁護士に相談することで、交渉を有利に進め、あなたの権利を守ることができます。
不倫の名誉毀損トラブルでお悩みなら弁護士法人キャストグローバルへご相談ください

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監修者
弁護士法人キャストグローバル 離婚部
離婚に関する記事は、当事務所の弁護士・専門スタッフが監修しています。離婚・男女問題のご相談を中心に、これまで6,200件以上のご相談に対応してきました。
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