夫源病とは?妻に現れる症状と原因、対処法から離婚まで弁護士が解説

監修者 弁護士法人キャストグローバル

離婚部弁護士

夫の言動が原因で妻に心身の不調が現れる「夫源病」について、具体的な症状や原因、ご自身でできる対策を解説します。
夫との関係に悩み、体調不良に苦しんでいる場合、その苦しみは決して気のせいではありません。
この記事では、法的な観点から離婚の可能性や手続きについても触れており、つらい状況から抜け出すための具体的な方法を詳しく説明します。

この記事でわかること

・ 夫源病の代表的な症状と原因となる夫の言動パターン
・ つらい状況を改善するために自分でできる具体的な対処法
・ 離婚や慰謝料請求を考えた場合の法的な手続きと進め方

夫源病とは?夫の存在が原因で妻に生じる心身の不調のこと

夫源病とは?夫の存在が原因で妻に生じる心身の不調のこと
夫源病とは、夫の言動や存在そのものが強いストレスとなり、妻の心身にさまざまな不調を引き起こす状態を指す言葉です。
医学的な正式な病名ではありませんが、更年期障害と症状が似ていることから、そのように診断されるケースもあります。
しかし、夫源病の根本的な原因は夫からもたらされるストレスであり、夫と離れると症状が和らぐという特徴があります。

もしかして私も?夫源病で現れる代表的な症状セルフチェック

もしかして私も?夫源病で現れる代表的な症状セルフチェック
夫源病の症状は、身体的なものから精神的なものまで多岐にわたります。
夫の在宅時に症状が悪化したり、逆に夫がいないときには症状が軽くなったりするのが大きな特徴です。
ご自身の状態が、この病気に当てはまるか確認してみましょう。

これから紹介する具体的な症状に心当たりがないか、チェックしてみてください。

体に現れるサイン:頭痛・めまい・動悸・胃痛など

夫からのストレスは自律神経の乱れを引き起こし、身体に様々なつらい症状となって現れます。
具体的には、頭痛、めまい、耳鳴り、動悸、息切れ、のどの違和感、胃痛、吐き気、ほてり、多汗、高血圧などが挙げられます。
これらの症状は、病院で検査をしても特に異常が見つからないことも少なくありません。

心に現れるサイン:イライラ・気分の落ち込み・不眠など

夫へのストレスは、心の健康にも深刻な影響を及ぼします。
理由もなくイライラする、突然悲しくなって涙が出る、何事にもやる気が出ないといった気分の落ち込み、不安感、不眠などが代表的な症状です。
これらの精神的なつらい状態を放置すると、うつ病などの精神疾患につながる危険性もあるため、注意が必要です。

夫源病の原因になりやすい夫の5つの言動パターン

夫源病の原因になりやすい夫の5つの言動パターン
夫源病は、夫の無神経な言動や支配的な態度が積み重なることで発症します。
妻が夫に対して恐怖や不満を感じても、それを口に出せずに我慢し続けることが大きな原因となります。
具体的にどのような言動が夫源病を引き起こしやすいのか、代表的な5つのパターンを見ていきましょう。

これらはモラハラに該当する可能性もあります。
モラハラの詳細は「モラハラとは?意味・具体例・特徴と離婚できるかの判断を弁護士が解説」をご参考ください。

1.妻への無関心や高圧的な態度をとる

夫源病の原因として、妻の話に耳を貸さない、感謝や労いの言葉がないといった無関心な態度が挙げられます。
また、「誰のおかげで生活できているんだ」といった高圧的な物言いも、妻の自尊心を深く傷つけます。
このような言動は、妻を精神的に追い詰め、家庭を安らげない場所にしてしまう典型的なモラハラでもあります。

2.家事や育児は「妻の仕事」だと思い込んでいる

「家事や子育ては女性がやるのが当たり前」という古い価値観を持ち、妻にすべてを押し付ける夫も夫源病の原因になります。
共働きであるにもかかわらず家事・育児に非協力的であったり、妻が専業主婦であっても感謝の気持ちを示さなかったりすると、妻は孤独感と疲労を深めていくことになります。

3.外面は良いのに家庭内では不機嫌になる

職場や友人の前では愛想が良くても、家に帰ってくると不機嫌になったり、妻にだけ冷たい態度をとったりする夫がいます。
このタイプの夫を持つ妻は、夫の二面性を周囲に理解してもらえず、孤立しがちです。
家庭内で常に夫の顔色をうかがわなければならず、精神的なストレスが蓄積していきます。

4.妻の意見や人格を否定するモラハラ言動がある

妻の意見や考えをまともに聞かず、「お前は何もわかっていない」「だからダメなんだ」といった言葉で人格を否定する言動です。深刻なモラハラでもあります。
このような言葉を浴びせられ続けると、妻は自信を失い、「自分が悪いのかもしれない」と思い込むようになり、精神的に支配されてしまいます。

5.経済的なプレッシャーをかけて妻を支配しようとする

「生活費を渡さない」「妻がお金を使うことにいちいち文句を言う」など、経済的な優位性を利用して妻をコントロールしようとする行為も、夫源病の大きな原因です。
これは経済的DV(ドメスティック・バイオレンス)とも呼ばれるモラハラの一種で、妻が経済的な不安から夫に逆らえなくなり、つらい関係から抜け出せなくなります。

「私が我慢すれば…」夫源病になりやすい妻の性格的な特徴

「私が我慢すれば…」夫源病になりやすい妻の性格的な特徴
夫源病は、夫の言動が主な原因で妻に心身の不調が現れる状態を指します。
妻側の性格的な傾向が、ストレスの感じやすさや溜め込みやすさに影響を与えることもあります。ご自身を後回しにして周囲に尽くしてしまう方ほど、無意識のうちにストレスを限界まで溜め込んでしまう傾向があると言われています。

夫からの心ない言動によるダメージを深く受けてしまうのは、「自分の性格のせいだ」とご自身を責める必要はありません。一人で抱え込まずに、まずは専門家へ相談して、心を軽くすることから始めてみましょう。

離婚を決意する前に試したい!夫源病を改善するための4つの対処法

離婚を決意する前に試したい!夫源病を改善するための4つの対処法
夫源病のつらい症状に悩んでいても、すぐに離婚を決断するのは難しいかもしれません。
関係改善の可能性があるのなら、まずはいくつかの対処法を試してみる価値はあります。

心身の健康を取り戻し、今後の夫婦関係を冷静に考えるためにも、以下に挙げる対策や予防法を実践してみてください。

1.まずは夫と物理的な距離を置いて心身を休ませる

最も効果的な対策は、ストレスの原因である夫と物理的に距離を置くことです。
例えば、週末に実家に帰省したり、一人で旅行に出かけたりする時間を作りましょう。
一時的にでも夫から離れることで、乱れていた自律神経が整い、心身の症状が和らぐことが期待できます。

まずは自分自身を休ませ、心と体を回復させることが予防にもつながります。

2.友人やカウンセラーなど第三者に相談して客観的な意見を聞く

一人で悩みを抱え込むと、客観的な判断が難しくなりがちです。
信頼できる友人や家族に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。
また、専門家の意見を聞くことも有効な対策です。

心療内科や婦人科といった医療機関、あるいは夫婦問題専門のカウンセラーに相談すれば、専門的な観点からアドバイスをもらえます。

3.自分の趣味や好きなことに没頭する時間を作りストレスを発散する

夫のことを考える時間から意識的に離れ、自分が楽しいと感じることに没頭する時間を作ることも、有効なストレス対策です。
趣味や習い事を始めたり、友人と食事に出かけたりするなど、自分自身のための時間を確保しましょう。
これにより気分転換ができ、ストレスの予防や軽減につながります。

4.気持ちが落ち着いている時に、冷静に夫へ思いを伝えてみる

心身が少し回復し、気持ちに余裕ができたタイミングで、夫に自分の思いを伝えてみるのも一つの方法です。
感情的に不満をぶつけるのではなく、「あなたのこういう言動で、私はこう感じてつらい」というように、主語を「私」にして冷静に伝える(アイメッセージ)のがポイントです。
対話のきっかけになる可能性があります。

夫源病を理由に離婚はできる?弁護士が解説する法的な手続き

夫源病を理由に離婚はできる?弁護士が解説する法的な手続き
夫源病の原因となる夫の言動に耐えられず、離婚を考える方も少なくありません。
夫源病そのものが直接の離婚理由にはなりにくいですが、その原因となる夫の行為が法的な離婚理由と認められれば、離婚は可能です。

どのような手続きが必要になるか、法的な観点から解説します。
お悩みの方は一度弁護士へ相談することをおすすめします。

夫婦間の話し合いで合意できれば協議離婚が可能

夫婦がお互いに離婚すること、そして親権や財産分与などの条件に合意できれば、「協議離婚」が成立します。
これは、役所に離婚届を提出することで完了する、最も一般的な離婚の方法です。
夫が離婚に同意している場合は、この方法で解決を目指すことになります。

協議離婚の詳細は「協議離婚の進め方|流れ・必要書類・注意点を弁護士が解説」をご参考ください。

夫が離婚を拒否する場合は離婚調停を申し立てる

妻が離婚を望んでも夫が拒否する場合や、離婚の条件で合意できない場合は、家庭裁判所に「離婚調停」を申し立てます。
調停では、調停委員という第三者が間に入り、夫婦双方から話を聞きながら、合意に向けた話し合いを進めます。
ここで合意に至れば調停離婚が成立します。

調停離婚の詳細は「離婚調停とは?流れ・費用から有利に進めるポイントまで弁護士が解説」をご参考ください。

夫の言動が「婚姻を継続し難い重大な事由」と認められれば離婚できる

調停でも話がまとまらない場合は、離婚裁判を起こすことになります。
裁判で離婚が認められるには、法律で定められた5つの離婚理由のいずれかが必要です。
夫源病の場合、その原因である夫からのモラハラやDV、長期間の家庭内別居などが「その他婚姻を継続し難い重大な事由」にあたると判断されれば、夫が拒否していても裁判で離婚が認められる可能性があります。

離婚裁判の期間については「離婚裁判にかかる期間は平均1〜2年|長期化させず最短で解決」をご参考ください。

夫源病で離婚する場合、夫に慰謝料は請求できるのか

夫源病で離婚する場合、夫に慰謝料は請求できるのか
夫源病の原因が、夫のモラハラや精神的DVといった有責行為(離婚の原因を作った責任がある行為)にある場合、離婚に際して慰謝料を請求できる可能性があります。
慰謝料を請求するためには、夫の言動が社会的に許されない違法な権利侵害にあたることを証明する必要があります。
そのためには、モラハラ発言の録音や日記、心療内科の診断書などの客観的な証拠が重要になります。

夫源病のお悩みを弁護士法人キャストグローバルが解決した事例

夫源病のお悩みを弁護士法人キャストグローバルが解決した事例
当事務所では、夫との関係に悩み、心身に不調をきたしてしまった方からのご相談を数多くお受けしております。
夫源病が疑われる状況から、離婚や慰謝料請求を成立させた解決事例の一部をご紹介します。
一人で抱え込まず、専門家への相談が解決への第一歩となります。

夫の不貞行為が原因の夫源病で慰謝料を獲得した40代女性のケース

夫が複数の女性と不貞行為を繰り返していることが発覚し、その強いストレスから心身に不調をきたした40代の妻からのご依頼でした。
弁護士が代理人として交渉し、不貞行為の証拠を基に夫の有責性を主張。

夫と不倫相手の双方から慰謝料を獲得し、依頼者が納得のいく条件で離婚を成立させることができました。

夫からの慰謝料請求を大幅に減額し離婚を成立させた20代女性のケース

ささいなすれ違いから夫との関係が悪化し、別居に至った20代の妻の事例です。
夫側から高額な慰謝料を請求され、どう対応すべきか分からずご相談に来られました。
弁護士が介入し、夫側の請求に法的な根拠が乏しいことを主張。

最終的に、慰謝料を支払うことなく、早期に離婚を成立させることができました。

夫のモラハラが原因の夫源病で交渉の末に離婚した40代女性のケース

長年にわたる夫のモラハラ言動により、うつ状態となり夫源病に苦しんでいた40代の妻からのご依頼でした。
当初、夫は離婚を頑なに拒否していましたが、弁護士がこれまでのモラハラ行為を具体的に指摘し、粘り強く交渉。

最終的には夫が離婚に同意し、財産分与についても有利な条件で解決することができました。

夫源病に関するよくある質問

夫源病に関するよくある質問
夫源病について、多くの方が抱える疑問にお答えします。
ご自身の症状と照らし合わせたり、今後の対応を考えたりする際の参考にしてください。
もし深刻な悩みを抱えている場合は、専門家への相談も検討しましょう。

夫源病とは具体的にどのような症状が現れる病気ですか?

夫の存在をストレスに感じ、頭痛やめまい、動悸などの身体的症状と、イライラや気分の落ち込みといった精神的症状が現れる状態です。
医学的な病名ではありませんが、夫が近くにいると症状が悪化し、離れると軽快するのが大きな特徴です。

夫源病と更年期障害の見分け方はありますか?

症状が似ていますが、大きな違いは「症状が現れる状況」です。
更年期障害の症状は状況にかかわらず現れることが多いのに対し、夫源病は夫が在宅している時や夫のことを考えた時に症状が強く出る傾向があります。

夫と離れると症状が改善する場合は、夫源病の可能性が高いと考えられます。

夫に夫源病のことを伝えても理解してもらえない場合はどうすれば良いですか?

一人で抱え込まず、第三者に相談することが重要です。
友人や親族のほか、心療内科の医師やカウンセラー、弁護士といった専門家に相談し、客観的なアドバイスを求めましょう。
専門家から夫に説明してもらうことで、状況が改善する可能性もあります。

弁護士法人キャストグローバルが夫源病のお悩みで選ばれる理由

弁護士法人キャストグローバルが夫源病のお悩みで選ばれる理由
夫源病による離婚のお悩みは、心身ともにつらい状況での判断が求められるため、専門家のサポートが不可欠です。
弁護士法人キャストグローバルでは、離婚問題に精通した弁護士がご相談者様に寄り添い、最善の解決へ向けて尽力します。
当事務所が選ばれる理由をご紹介します。

離婚問題に特化した専門部署が担当

当事務所には、離婚問題のみを専門的に取り扱う「離婚専門部」があります。
離婚事件は、法律の知識だけでなく、交渉の進め方や感情的な側への配慮など、高度な専門性が求められます。

離婚専門の弁護士が、豊富な知識と経験に基づき、ご相談者様一人ひとりの状況に合わせた最適な解決策をご提案します。

相談実績6,200件以上を誇る離婚専門部が直接対応

当事務所の離婚専門部は、これまで6,200件以上のご相談をお受けしてきた豊富な実績があります。
数多くの案件を手掛ける中で蓄積されたノウハウを活かし、あらゆるケースに柔軟かつ的確に対応することが可能です。
ご相談の段階から、離婚を専門とする弁護士が直接お話を伺います。

税理士や司法書士などグループ内の専門家と連携したワンストップ対応

キャストグローバルグループには、弁護士のほかに税理士や司法書士など、様々な分野の専門家が在籍しています。
離婚に伴う財産分与での不動産登記や税金の問題など、法律以外の専門知識が必要な場合でも、グループ内で連携してワンストップで対応できるため、スムーズかつ安心してお任せいただけます。

まとめ

まとめ
夫源病は、夫の言動が原因で妻に生じる心身のつらい症状です。
まずはストレスの原因から距離を置き、心身を休ませる対策が重要です。

それでも改善が見られず、離婚を考える場合は、法的な手続きが必要になります。

夫のモラハラなどが原因であれば、慰謝料請求が可能な場合もあります。
モラハラによる離婚については「モラハラ離婚相談」をご参考ください。
一人で悩まず、まずは離婚問題に詳しい弁護士に相談し、専門的なアドバイスを受けることが、解決への第一歩です。

監修者

弁護士法人キャストグローバル 離婚部

離婚に関する記事は、当事務所の弁護士・専門スタッフが監修しています。離婚・男女問題のご相談を中心に、これまで6,200件以上のご相談に対応してきました。

離婚・男女問題で不安や悩みを抱えながら一歩を踏み出そうとしている方へ、法律のことはもちろん、心に寄り添う対応を心がけています。夫婦カウンセラーの資格を持つスタッフも在籍し、傷ついた心にも寄り添ったサポートを提供しています。

相談実績6,200件以上
弁護士紹介
藤井若菜、山本典佳、神田欽司
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所属弁護士会
第一東京弁護士会、大阪弁護士会、神奈川県弁護士会、滋賀弁護士会

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