解決事例 解決事例

解決事例

相続財産の評価について

  • 【亡くなられた方】滋賀太郎
  • 【  相続人  】滋賀花子(後妻)、滋賀次郎(異母弟)、大津一郎(依頼者)
  • 【 財産(遺産)】自宅土地建物、マンション、株式、預貯金等
  • 【  その他  】遺言書無し

ご相談内容

依頼者は、母親の離婚後、離れて暮らしていた父親(被相続人)が亡くなったことを、後妻、異母弟の代理人からの通知で知りました。相手方弁護士から遺産目録が開示され、遺産分割協議の提案をされたところ、内容について、疑問に思い、弊所に相談にいらっしゃいました。 弊所では、まず、被相続人の遺産調査を受任し、相手方弁護士から送られてきた資料等の精査及び遺産調査を開始しました。

解決方法

遺産分割調停により解決

解決までの経緯

〇解決までの経緯

・遺産調査 調査の結果、以下の点で、相手方弁護士の提案額から増額の余地があることが判明しました。 ①不動産…相手方弁護士の査定額は、理由なく評価額の減額がなされており、その点について、増額が認められる余地がありました。また、査定額は、一つの業者のみのものでしたので、他の業者から査定を取ることで、増額の余地がありました。 ②預貯金…相手方弁護士の資料からは、預金口座からまとまった金額が引き出されていることがわかり、その内容によっては、その金額を遺産に戻すことにより、遺産総額の増額が認められる余地がありました。 ③債務…遺産目録には、債務として、葬儀費用が計上されており、香典については計上されていませんでした。この点についても、葬儀費用といった債務遺産から控除することにより、遺産総額の増額が認められる余地がありました。 これらの点から、弊所では相手方弁護士が、依頼者に対し提案している遺産分割協議案から、200~500万円程度、増額の余地があると考え、その見通しを報告したところ、依頼者としても、きちんと適正な内容で遺産分割を行いたいとの意向があり、弊所に遺産分割に関する交渉をご依頼していただきました。 ・交渉 弊所は、受任後、相手方弁護士に受任通知を発送し、更なる資料開示・遺産評価についてのこちら側からの主張を行いました。弊所としては、闇雲に争うつもりはなく、交渉の中で、相互に歩み寄りが出来るのであれば、当事者間での交渉による解決も図れるものと考えておりましたが、相手方弁護士の対応があまり迅速ではなかったこともあり、依頼者としても、進展が見られないことに焦燥感を抱くようになりましたので、依頼者と協議の上で、遺産分割調停を申し立てることとしました。 なお、依頼者は関西在住でしたが、被相続人は関東でお亡くなりとなったため、調停は、依頼者にとっては遠方の裁判所で行わざるを得ませんでしたが、弊所は関西・関東の両方に拠点がありましたので、関東の弁護士が対応することで、余計な交通費・日当が掛からずに済みました。 ・調停 調停においても、相手方弁護士からは資料開示等が滞ったため、此方から積極的に資料の調査や開示請求を行い、遺産に関する資料を集めました。争点となった遺産の評価については、調停の中で以下のとおり、協議が進みました。 ①不動産…不動産評価については、自宅不動産、マンションについて、それぞれ問題となり、双方が主張を尽くしました。マンションについては、共同売却することで合意が出来たので、より高く買ってくれる業者を探すこととなりましたが、依頼者自らが熱心に業者を探してくれたこともあり、当初は、相手方弁護士は、知らない業者に売却することに難色を示していましたが、粘り強く交渉し、当初、相手方弁護士から提案のあった金額の約1.5倍の金額で売却することが出来ました。 ②預貯金…預貯金の中で、大きな金額が引き出されていたことについては、調停の中で資料開示を求めたところ、その内容は、生命保険金であり、この一部については、被相続人が取得したものであることから、遺産に持ち戻すことで合意しました。 ③債務…葬儀費用については、協議の結果、遺産から控除することは認められないこととなり、その分、遺産総額の増額に成功しました。

・結果

調停では、相手方が高齢なこともあるせいか、相手方弁護士の対応が遅く、期日が空転することも度々ありましたが、それでも、粘り強く、調停手続きを進める中で、何とか、調停成立にまでこぎつけることができました。 最終的な金額としては、当初の金額から500万円の増額に成功しました。 本件は、交渉・調停と合わせて、最終的に2年近く掛かることとなりました。途中、依頼者もなかなか進展がないことにやきもきされることもありましたが、弁護士を入れて、適切な法的手続きを取れば、時間はかかっても最終的な解決に至ることが通常です。 特に、遺産分割協議においては、最初は、自分たちに有利な内容で提案されることがありますので、提案内容について、簡単に応じるのではなく、内容についてよく確認する必要があります。その上で、適正な金額で遺産分割を行うためには、費用や時間がかかっても、弁護士に依頼することで、結果的に、納得できる解決になることが多いと言えます。ただし、例えば、株価については、手続きが長引くことで、値下がりのリスクもあるので、注意が必要です。 本件のように、遺産分割を行う上で、あまり大きな争点がなくとも、遺産をどのように評価するか、何を遺産に含めるか等を検討することにより、増額につながるケースもありますので、まずは、一度、弁護士に相談することをお勧めします。 監修:弁護人法人キャストグローバル 相続担当